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魔素とはただのエネルギーらしい  作者: くじらさめ
第一章 異世界へ
3/12

3.僕は空から降ってきたらしい。

「お兄ちゃん、なにやってるの?」


「は?」


なんだこの女の子は。僕は今落下中だぞ?なんなら地面に直撃寸前だよ?ほら、落ちr


「いってえ!」


痛いです。ほんとに痛い。あれ?生きてる?やったあ!


生きてるのはいいが動けない。どうすりゃいいですか?


「ねえお兄ちゃん、なにやってるの?」


さっきの女の子が空からゆっくりと降りてきた。銀髪ロングで碧眼の女の子。見た目は10歳くらいか?顔を整っててとてもかわいい。


「なんで空を飛んでるの?」


「質問に質問で返さないで。ばかなの?」


屈辱だ。見た目10歳のちんちくりんに馬鹿と言われた。こちとら受験生の中の上澄みだぞ?まあいい。質問に答えてやるか。


「悪かったよ。質問に答える。帰り道、光りに包まれ、気づいたら落下中」


「大丈夫?特に頭」


「なんなんだこの失礼な女の子は」


「は?」


おっとだめだな。心の声が漏れてしまった。


「お兄ちゃん、とりあえず介抱してあげる。ついてきて」


「動けません」


やめてくれ女の子。そんな目で見ないでくれ。


「しかたないなあ」


彼女は僕を見て、目が少し光ったと思ったら僕の体は宙に浮き始めた。


「うわあ!なんで浮いてる?こわいこわい」


「うるさい」


仕方ないだろ。こっちは浮くのなんて初めてなんだ。…クラスでは浮いてるが。


「これって魔法かなにか?」


「それ以外に何かあるの?」


「ごめんなさい」


そうか。魔法があるのか。楽しくなってきたな。しかしこの女の子、もう少し愛想よくしてほしあものだ。


「ほら、着いたわよ」


「どうも」


ここがこの子の家か。そこそこ立派だ。


「そこに寝てて」


彼女は僕をベッドに寝かせた。少し時間が経ち、戻ってくるとなにやら厚い本を抱えて帰ってきたら。


「その本は?」


「魔導書。知らないの?」


「知りません」


知るわけないだろ。魔法すら見るの初めてな人間には無理だ。気づけよ。


彼女は本を開き、とあるページで開いて本を置き、僕に手をかざす。


「なにをなさっているので?」


「治す」


「さいですか」


治す?魔法ってすげー!


そういえば僕はなぜこのちんちくりんに敬語を使っているのだ?なんだか腹が立ってきた。


そういう不純な気持ちで彼女を見ていると、彼女になにか粒子のようなものが集まっていくのが見えた。


見えたと思ったら瞬間。自分の体に違和感を感じた。誰かに優しく包み込まれているような感覚だ。心地いい。ふわふわあ。


「終わったわよ。気分はどう?」


「ん?動ける!」


動けることに気づく僕。体を起こしてとりあえず腕を回してみる。


「なんの不調もないよ」


「よかった。それで、お兄ちゃんの名前は?」


「僕の名前?あらただよ。三原みはらあらた


「アラタね。覚えたわ」


「…」


「…」


「え?君の名前は?教えてくれないの?」


「聞かれなかったから」


「教えてください」


「キュール」


「きゅーる?」


「そう」


「それだけ?ファミリーネームとかは?」


「ない。ただのキュール」


なんだか怒ってる雰囲気を感じるぞ。

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