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月刊 異世界農業  作者: オマリー
月刊 異世界農業 創刊号 =異世界での農業の始め方特集=
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異世界での農業の始め方特集 農業スキルのいいところ

=月刊 異世界農業 創刊号 =

異世界での農業の始め方特集 農業スキルのいいところ

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サイカさんが初老の男性を紹介する。

「こちらはディアさんです。私に農業ギルドをご紹介頂いた方です。」

ディアさん?

俺たち貴族は毎日のようにご尊顔を拝している方ですよ。

貴族の屋敷には必ずこの方の肖像画が飾られているのです。

間違えるわけが無い。

そう。この方こそ

このアグリカ王国の君主

ジョンディ=アグリカ陛下ですよ!

「お久しぶりですへい…」

すかさず咳払いをするディアさん。

「オホン。」

アレ?挨拶間違えたかな。

「ご機嫌いかがでしょうか。へい…」

「オホン。オホン。」

「お身体が悪いのでしょうか?へい…」

「げほほ、げふん、げふん」

「初めまして。ミノル。」

身分を隠したいんですね!最初から言ってくださいよ!

もう♡

「失礼致しました。人違いでした。」

「ご挨拶遅れました。ミノル=ホランドです。」


「うむ。」

「昨日、ディアさんにミノル様のお話をさせて頂いたのですが、是非ご本人に会ってみたいとのことでして。」

アグリカ王国の王様は夜な夜な街を護衛も無しにうろうろされているのか。

「無理言ってすまなかったな。サイカ。」

「いえ、お安い御用ですよ♪」

「うむ。少しだけ2人で話したいので席を外してくれんかな?」

「はい。わかりました。ミノル様お帰りの際はお声掛けくださいね。」

「うん。ありがとう。」


「さて、ミノルよ。早速本題に入るとしよう。」

「はい。陛下。」

「ミノルよ。農業ギルドに入る気はないか?」

「はい。その件ですが…その…」

「今は、思っていることを言いなさい。私も平民のディアとして話を聞こう。」

「はい。それでは。私は、ホランド家でも有数の剣士です。しかも上級印も保持しています。剣を振るってこの国の国民を守れる職に就きたいと思っております。」

「そして、農業自体も見ることもなく育って参りました。それで農業の特級印を授かっているとして少々困惑しているというのが本心でございます。」


「なるほどな。」

「国民の幸せとはなんだと思う?」

「平和でしょうか。」

「うむ。平和だ。」

「さすれば何を巡って戦いが起きると思う?」

「領地や支配権でしょうか?」

「うむ。それは少し違うの。」

「豊かさだ。」

「豊かさとは結局のところ、食べることだ。」

「お腹が空けば、隣人の食事が欲しくなる。」

「それが戦争だ。」

「何が言いたいかと言えば食を豊かにすることも国民を守ることにはならんかの?という話だ。」

「ミノル。お前には1時代に1人現れるかという資質がある。

そして世界さえも変えるだけの力がある。その力一度試してみみないか?」


陛下に言われたことは、もっともで

何か気持ちが晴れた様な気がした。

剣の家門が剣を持たないのを選択しなければならない自分に恥じていたのかもしれない。

だが、剣だけが国民を守るわけではないという事と

自分の未知なる可能性を信じてみたくなったって言うのが本音である。


「わかりました。世界を変えてみせます。」

と口にしてしまったあと、変なあぶら汗が噴き上げてきた。

「おぉ。大きくでたな。」

「若さに怖いものなしだな!」


【食が世界を救う】

この言葉に俺の人生かけてみよう。


そう心に決めたのであった。


創刊号はこれにて終了です。


次話からは

月刊 異世界農業 第2号になります。


お楽しみに。

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