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月刊 異世界農業  作者: オマリー
月刊 異世界農業 創刊号 =異世界での農業の始め方特集=
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異世界での農業の始め方特集 異世界の農業技術とは①

創刊号

二つ目のトピックスです。

=月刊 異世界農業 創刊号 =

異世界での農業の始め方特集 異世界の農業技術とは①

ーーーーーーーーーーーーーーー


〜ホランド邸を出発して4日後〜

「長旅、ご苦労様でした。」

「よ...ようやくついたね。」


魔力炉を使った荷車はまだまだ開発途上なのであろう。

スタイリッシュアカミミガメの勝利だ。


「ささ、どうぞどうぞ。」

「う、うん。」

「で、この農業ギルドで何か見れるようには思わないんだけど...」

「まぁまぁ、こちらへ。」

先日来た時はこの大広間に案内されたが

今回はさらに奥のようだ。


「こちらになりますので少々おまちを。」

案内されたのは廊下の突き当たりのようだ。

そしてヒンドラさんは鍵のようなものを取り出して壁の穴に差し込んだ。

「それではこちらへ。足元お気をつけて。」

途端に壁が開き階段が現れた。

「うっへー。秘密通路ですか!」

「開発中のものは秘密が多いですからね。」

「ふーん。」

階段を数回折り返して降りたくらいに

ようやく床が見えた。

「こちらに実験施設がございます。」

と扉を開くとそこには倉庫のような施設があった。

「うわぁ。なんじゃこら!」

そこには先ほどの魔力式荷車が数台と悪路を想定したようなオフロードコースのようなものがあった。

「こちらで先ほどの機械の運用試験を行なっております。」

「ふむ。」


これを見ての俺が予測するこの世界の文明レベルは

カメ車が陸路の手段

王都には電車のようなものがある。

空はまだ飛べない。

海路は帆船のようにも見えたが

おそらく魔力炉があるということは魔力船(推定)が存在するだろう。


ここから察するに

ここまで運用されているなら車があってもおかしくないはずだが、

わざわざ乗り心地が最悪な金属履帯を使っている。

つまりゴムのようなものがないか、ゴムの加工という技術がないのであろう。


そして履帯で走りたいってのは悪路を走りたい。

なぜ悪路か、そして農業ギルドが開発。

うむ。カメで耕す技法があることから

カメを使わず耕したい。

トラクターを作りたいんだな。


「金属の帯のような車輪とても乗り心地が悪かったがなぜこのような構造にしたのか?」

ちょっと知ってるけど意地悪な質問をしてみた。

「それはですね。どんな悪路でも走れる車輪を研究した結果この形になりました。」

「例えば荷車の車輪に棘のようなものをつけた金属を巻き付けてもよかったのでは?」

「それはやりました。悪路では効果がありますが、街路を傷つけてしまうので本当の意味での運用には難しいとなりました。」

王都の街路は石畳のような素材。

確かにその上をスパイクタイヤで走るとすぐにダメになってしまうな。

たしかあっちの世界でもスパイクタイヤがアスファルトに悪いとかで使われなくなったな。

ゴムの存在を探ってみるか。

「やわらかいもので車輪を覆ってみるとかは?」

「それも試しました。できるだけ高密度に編んだ布を何周も巻き付けて走ってみましたが耐久性に問題が。」

「ふーん。」

泥でスタックした時に布を敷いたりするからなかなか良い発想。

今のところゴムに近い素材はないのかなぁ。


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