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月刊 異世界農業  作者: オマリー
月刊 異世界農業 第4号 =異世界の王宮のくらし特集=
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=異世界の王宮のくらし特集=  異世界魔術の使い方⑨

月刊 異世界農業 第4号


=異世界の王宮のくらし特集=  異世界魔術の使い方⑨


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「おいおい、ミノル!どうやったんだ!」

「ミノル!すげーぞ!」

とわらわらと団員たちが駆け寄ってきた。

「師団長のこの試験で無事に帰ってきたやつなど見たことないぞ!」

「しかも無傷!!!」

「えっ。そんなに大変な試験だったんですか。」

「ああ。それはそれは、俺たちはこの試験のことを【決闘裁判】と呼んでいる。」

「決闘裁判んん。なんて物騒なんですか。」

「そりゃそうさ。さすがに師団長がトドメまでは刺さないにしても再起不能となって退団していくものがほとんどだ。」

「この試験自体が王国では師団長に物申す時だけ行われて、中でもスカッシュ師団長だけは自分を倒せるやつの意見しか受け入れない。まぁ未だかつていなかったが。」

「そ、そうなんですか。」


「で、どうやって降参させたんだ?」

本当のことが言えないしなぁ。

呪いの類とでもいっておくか。

「我が家に伝わる呪詛です。」

「じゅじゅじゅじゅ、呪詛だと、師団長になにをした!!!」

「大丈夫ですよ。今回は部屋に戻りたいなぁっていう効果しかない呪詛なんで。。。」

「時期に切れますよ、2日?3日?くらいです」

「家系魔術では俺たちじゃあ真似できないなぁ。。。くそぉ」


【おい!おまえたち!いつまでやってる!部屋に戻れ!!!!】

「はい!!!!!!」



はぁ〜やっと普通の部屋だ!寝れるねれるぞ!!!!!


「おう!おかえりミノル!どうだった?独房は!」

「地獄でしたよ。今日で2日ほど寝ていません。寝かせてください。」

「なーに言ってんだ!独房から帰ってきたやつを励ます儀式ってのがあるんだから。俺たちの部屋のルールは守らないとな!な?」

「えーーーーー!」


そしてこの夜は、朝日が出るまで儀式という名の宴会が行われた。



【さぁ!朝だ!おまえらさっさと列に並べ!!!!】

「ん?なんか今日は師団長機嫌いいな!」

「そうだよな!あんな高い声で喋ってるの聞いたことないぞ!」


言えない。ピエピエに浮かれてるなんていえない。


【よーし!ミノルは特別訓練だ!あとは副団長任せた!】


「あの、鬼の師団長が誰かに訓練内容任せるなんて。」

「師団長、大病でも患ったのか?」

とたくさんの憶測が飛び交う。


と囲まれている上からとつぜん空間の穴が空いた。


師団長どんだけ〜〜〜〜


「よっこいしょ。っと」

「師団長もうちょっと優しくお願いします。」

「私が本気出したらミノルなんてチリになってるぞ。」

「あーそうですか。」

「さて。いくぞ!」


ということで

王都の中心街にある、プリシアショップに向かうことに。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「おーここがプリシアショップか!」

「そうですね。ファンシーですね。」


【等身大ピエール人形お求めの方はこちらになりまーっす】

とアナウンスが聞こえてきた。


そしてその方向を見ると100人くらい既に並んでいる。

もう無理だろ・・・


【尚、本日 在庫数10点のため、このあと抽選会を行います。】


先着でいいだろ!もう!


「ミノル!やったぞ!まだ私にもチャンスがあるぞ!」

「しかも!うちは2回引ける!」

「あいつらは1/100。私たちは1/50!バカめ!あっはっはっは!」

バカはどっちだよ。

向こうだって10人ぐらいで来てるんだよ。

黙っておいてあげよう。

「師団長、並びますよ。」

「お。おう!緊張してきたぜ。」


「ちなみに言っておきますがインチキは無しですよ!」

「馬鹿野郎!魔術はそんなになんでもできないんだよ!」

「それならいいですけど。」


そして1時間後


【大変おまたせしました。只今より抽選会を行います。】

【転売防止の為、当選者の方のお名前をピエール人形に刻印させていただきます。ご了承ください。】


おお、やっぱりこっちにもそういう奴がいるんだな。

まぁそうだろうな。あの前の方にいる人どう見てもプリシア顔じゃない。


そして抽選会がはじまった。

ちなみにさっきの刻印サービスを知った途端に前の方の半分は帰っていってしまった。

「よし!お前がピエピエ当てたら騎士団預かりも終わりにしてやろう。」

「ほ。ほんとですか!!!」

「ああ!私に二言はない。」

「約束ですよ!!!!」

「おう!当ててこい!」


そして俺の番がきた。

「いらっしゃいませ!それではこちらの装置に手を入れてください。」

「はい。」

言われるがままに手を装置に突っ込んだ

すると

何かが手に吸い付いた。


「ありがとうございます。それでは手を抜いてください。」

「はい。」

「その札をこちらへ。」

と電子マネーを読み取るような機械にかざすよう促された。


「それではいきますよー!」

札に何かが浮かび上がった。

あたりか!はずれか!

ダッダン ダッダン


「ざんねーん!はずれです!」

「くそーーーー!」

「すいません!そんなに欲しかったんですね。また入荷しますのでおたのしみに〜!では次の方!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


師団長が向こうからやってきた。

もう聞かなくても分かる。

この世の終わりのような顔ってのをリアルでみたのは初めてだってくらい

そのような顔をしている。


「すいません!当たりませんでした!」

「うぉおぉおおおおおおおおおおお」

師団長が泣き出してしまった。

「師団長泣かないでください。また入荷したら一緒にきましょ?」

「今度はみんなときましょ?ね?」

「うぐぅ。ぜったいだよ?ぐすん」

出会って以来初めて可愛いと思った瞬間だった。

「まぁ、帰りましょ!周りの目もありますから!」

そうだろう。2m近くもある人が大泣きしてるんだから。

「ゔんわがっだぁ」

とこの場を納めたのであった。



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