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月刊 異世界農業  作者: オマリー
月刊 異世界農業 創刊号 =異世界での農業の始め方特集=
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異世界での農業の始め方特集 異世界での農業の始め方④

=月刊 異世界農業 創刊号 =

異世界での農業の始め方特集 異世界での農業の始め方④


ーーーーーーーーーーーーーーー


農業の資質を得た俺。

しかも特級印。

1時代に1人の逸材。


(どうしたものか。父上にはなんと報告しようか。)

(一応、剣の資質も上級印ではあるわけで。これでも十分ホランドの家名には泥を塗らないのではあるが。)

(今日は王都に泊まって少し時間稼ぎするか。)


とりあえず、荷車に待つ行者のもとへ泊まる旨を伝えにいくことにした。


と、中央教会の入り口から出るや否や

なにやらソワソワした初老の人物が誰かを探してる姿が目に入った。

そして目が合ってしまった。


「あぁ、もしやあなたがミノル=ホランド様ですか!!!」

すごい勢いでこっちに迫ってくる。

「えぇ。。。まぁ。。。」

「やはり!そうですか!!!」

「私は、農業ギルド中央支部長のヒンドラと申します。以後お見知りおきを。」

(覚えないよ!俺は立派な剣士になるんだから!!!)

「えーっと、そのヒンドラさんがなんのご用件で...」

「まぁまぁこんなところで立ち話もなんですから さ、さ、こちらへ」

(え!了承もなく!こわいこわい!)

「えっ!えっ!」

「さ、さ、こちらへ」


〜農業ギルド 中央支部〜

ついてきてしまった。

いや、無駄に強い握力で逃げれなかったと言う方が正しい。

むしろ、領地内で最強だった俺を抑えたのは褒めてもいいくらいだ。


「申し訳ございません。無理言って...お時間大丈夫でしたか?」

(え!今聞く?連れてくる前に聞いてよね!)

「はぁ...せっかくお邪魔したのでお話しくらいはお聞きします。」

(聞くだけね。聞くだけ。)


「大体、お察しいただいているとは思いますが、先ほど中央教会より特級印が出たと報告が入りまして、いてもたってもいられなくなり気づいたら中央教会に伺っていた限りでして...」

(まぁそうでしょうね!俺だって時代に一人の逸材がいたら黙って帰しませんから)

「はぁ...それで俺の他には特級印をお持ちの方は?」

「いません!!!!」

(ですよねー!かなり食い気味できましたねー!)

「以前、特級印を持った方はどれくらい前に?」

「文献によると、ここに王都ができた頃...そうですね...200年とちょっとくらいですか」

「それがそちらの石像のモデルとなったマッセ=ファーガスです。」

「この王都の名前の由来にもなった方です。」

「へー。」

「マッセ=ファーガスは、現在この国の主食となるポロテの栽培を見出し、不作続きで起きた大饑饉を救ったと言われております。」


ポロテとは、あっちの世界で言うジャガイモとさつまいもの間のようなもので

見た目はさつまいも、味はジャガイモのような感じ。タロイモに近い感じだろうか。

食べたことはないけれど。。。


「ほう。それは偉大な。」

「そこで、ミノル様が特級印であるということで我々農業ギルドにお力をお貸しいただきたい。」

(まぁ、そうですよね。)

「私は、剣の家門なんで、農業なんてやったこともないですし、お力には。。。」

「いえいえ。それでも結構なんです!資質とは絶対のもの必ず我々を救ってもらえると信じています。」

「いえいえ。私は剣の」

「いえいえ」

「いえいえ」

もーーー!しつこい!


「一応、剣の家門で剣の上級印も持っておりますので保留ということで!」

「良い返答をお待ちしております。」


くっそー!資質がなんだ!農業なんて知ったこっちゃない!

ポロテよりも剣が好きだ!

俺は剣士になるぞ!


これ以上王都にいてもまた来そうだし

もう帰る!

父上になんとかしてもらおう!


こうしてホランド領に帰ることにした俺であった。

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