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月刊 異世界農業  作者: オマリー
月刊 異世界農業 第4号 =異世界の王宮のくらし特集=
38/52

=異世界の王宮のくらし特集=  異世界魔術の使い方④

月刊 異世界農業 第4号


=異世界の王宮のくらし特集=  異世界魔術の使い方④


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「おい!大丈夫か!」

頬をかなりペシペシされている。

「うぅ…。」

「おぉ気がついたか!」

「びっくりしたぞ。15セクアドルも飛んじまうもんだから。」

「ここは…?」

「沼の中だ。」

そう言われて周りを見ると頭だけが水面に出ていて、身体は落下の衝撃で泥に埋もれてしまってるようだ。

しかしだな。普通は岸に運んでくれるのが救命ってやつでしょ?ひどい!


「言っとくけど、意識戻るまで動かすのは危険だと思って引き上げ無かったんだぞ?」

心読まれた!キュン!

じゃないよ。頬をあんだけ叩く方が危険だよ!


「身体は動かせるか?」

「はい。よく覚えてないですが、魔力で防御したようなので何ともありません。」

「まぁ今日は、ここで辞めとくんだ。明日に備えろ!」

大事をとってのリタイアなのに

明日からですか!!

「はい。分かりました。」

「ここで待っとけ!救護が来てくれるからな。」

「はい。」

と返事を待たずに班員は行ってしまった。


俺は、魔力についてあまり知らない。

ホランド家には魔術師の才を生まれ持つことがない事から、当然のように剣術のみを教え込まれた。

その甲斐あって、太刀筋や相手の動きが止まっているように見えると思っていたが、ヤンマさんの教えを聞いて無意識で魔力による身体強化をしていた事を最近知った。


この世界の魔術を大まかに分類すると

属性を活かす属性魔術

身体を強化する強化魔術

自分又は他のものを操る操作魔術

物質を作り出す具現化魔術

となる。


属性魔術は

あっちの世界のゲームでよく目にする攻撃魔術と

これまたあっちの世界でよく目にする支援魔術に加え

生活魔術がある。

この生活魔術が文明の発展を妨げている部分と異様に発達している部分を生み出す結果となっている。


身体強化魔術は

先程の支援魔術とは異なり

属性に依存しない強化魔術である。

簡単に言えば物理的に強化すると言ったところだろうか。

足が速くなったり、ジャンプ力が上がったりとかみたいな。


操作魔術は

自分又は他人、物質などを操作する魔術。

身体魔術や支援魔術の条件に該当しない強化魔術。

自分の体から離れた物事に干渉することができる魔術で、あっちの世界の超能力と言われたものは大体これに該当する。


具現化魔術は

主に召喚魔術を指すものとなる。

使えるものは滅多にいない為、あまり記述には残されていない。


魔術とはこんな感じである。


「おっ!いたいた!」

とどこかから声が聞こえてきた。


キョロキョロしていると


突然、目の前に師団長の上半身だけが現れた!

「バア!」

「うわぁああ!」

「はっはっは!驚いたか?さぁ捕まれ!」

と手を差し出してきたので捕まった。

「よし、あらよっと!」

と引っ張られた先は師団長室だった。

「えっ!ここは?」

「まぁ、師団長クラスになるとこんなことも可能なのさ!」

空間移動はおそらく操作魔術であろう。

「まずはこれを飲め。」

「はい。」

師団長はじっと飲むのを見つめている。

「うっ…」

不味すぎるなんだこれ。

「いいから、飲み干せ。なっさけない」

体の痛みが消えたような気がした。

「あれ...痛くないです!」

「私特製の治療薬だから当然だ。」

「お前は、とにかく魔力量が膨大だ。制御をしないと今回のことのようなことになる。わかるか?」

「はい...。」

「魔力を制御するというのは、魔術師のとって初歩初歩だ。ここにいる騎士団員は幼少期より訓練している。」

そりゃそうでしょ。俺は剣術士の家庭ですからね。

「お前の家系はホランド家だからそればっかり仕方ないにしても、その魔力量を持って生まれた以上制御することの責任も伴うわけだ。」

「魔道具は魔力量に比例して力を発揮する。お前らが乗っている荷車もお前の今のバカみたいな魔力の使い方で乗ると街が何個あっても足りない。わかるか?」

「はい...。返す言葉もございません。」

「うむ。ということで、お前は今日から制御できるようになるまで不眠不休で訓練を行う!!!異議はあるか?ないな!よし!ついてこい!」

「異議あり!」

キッと睨みつけてスカッシュ師団長は部屋を出ていく。

「ぼさっとするな!」

「はい!」

こうして、俺の地獄の日々が始まるのであった。。。




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