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月刊 異世界農業  作者: オマリー
月刊 異世界農業 第2号 =異世界での元気な土づくり特集=
19/52

=異世界での元気な土づくり特集=  異世界の肥料作り基礎編

月刊 異世界農業 第2号

=異世界での元気な土づくり特集=  異世界の肥料作り

--------


「ただいま、帰りました!」

「おかえりなさいませ。ミノル様。」

コバスさんが事務所に帰っていた。

「…帰りました。」

「おかえりなさい。クラース。」

「…コバスさん。ミノル様が肥料作りに興味があるようなので教えてあげて下さい。」

すると嬉しそうにするコバスさん。

「まぁ!なんて!肥料作りは芸術なのですよ!さぁさぁミノル様ラボまでご足労願いますよ。」

「あっはい。」

それにしてもこのギルドはなんか癖が強い。


〜農業ギルド 2階研究室〜

「さぁさぁ。さぁさぁ。」

コバスさんはやけに足元を気にしてくる。

「あっ!コバスさん!なんか研究?」

サイカさんが研究室にいた。基本的にはサイカさんは研究室にいるか例の怪しい食堂を探せばいる人って感じだ。

「いやはや!ミノル様が芸術に興味があるとのことで見せて差し上げようかとご足労願っているところです。」

芸術じゃなくて肥料な!

サイカさんは気の毒そうにしている。

「ミノル様!頑張れ!」

「はい…。」

嫌な予感しかしない。


「さぁ、こちらが私の工房です!」

様々な色をした石や粉末が所狭しと積まれている部屋だ。

「すごい。これが魔石ですか?」

「左様。これが芸術です!」

得意げな顔だ。

「こちらが私の芸術です。」

と見せられたのは

様々な色が混ざり合うか混ざり合わないかで

渦を巻いたような粉が麻袋に入っていた。

「キレイ!すごい!」

「やはり、ミノル様には理解してもらえますか!この芸術を!」


「こちらはビンズの元肥でございます。」

「ビンズは、水属性をメインに火、土、風、光、闇を絶妙に混ぜ合わせております。」

「へー。ちなみに各属性の特性はどのような感じなんですか?」

「細かくは色々あるのですがざっくりとだけ。」

「火は、主に地温を上げる効果や土の水の瘴気を消し去る効果があります。」

「水は、水分量を増やしたり、火の瘴気を消し去る効果があります。」

「風は、土を浄化しふかふかにしたり、土の瘴気を消し去る効果があります。」

「土は、土を変質させたり、作物を強くし成長を助けたり、風の瘴気を消し去る効果があります。」

「光は、実を大きくしたり、成長の補助をしたり、闇の瘴気を消し去る効果があります。」

「闇は、根を強くしたり、水分を留めたり、成長の補助をしたり、光の瘴気を消し去る効果があります。」

ふむふむ。

これはじゃんけんだ!グーはパーに負ける原理だ。


「ちなみに、瘴気にやられてしまった時の対策とかはあるのですか?」

「鋭い!肥料を入れる時は瘴気によって呪いがかかるかなんて予測できません!」

「そこで、このコバス。作ってしまいました。瘴気にやられた植物の為に、かかった時に使う治療薬とかからないように使う予防薬を!」

「それはどのように違うのですか?」

「そこは、苦労しましたが、予防薬は植物を覆う障壁の様に作用します。治療薬は、植物に浸透するように作用します。治療薬は浸透させるだけなので比較的簡単ですが、予防薬はなかなか苦労しました。」

「なるほど。とても勉強になります。」

「予防薬はですね…

と、肥料作りのことになると多弁になっちゃうコバスさんの講義は終業時間まで続きました。

なかなか出てこないのを見かねてサイカさんが来てくれたおかげで終われたわけだが。。。


今日は、

異世界の農業のことをちゃんと知れた気がするなぁ。

権能もこちらの常識に合わせればもっと精度が高くなるのかも知れないな!


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