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月刊 異世界農業  作者: オマリー
月刊 異世界農業 第2号 =異世界での元気な土づくり特集=
17/52

=異世界での元気な土づくり特集=  異世界の土づくり事情⑧

月刊 異世界農業 第2号


=異世界での元気な土づくり特集=  異世界の土づくり事情⑧


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〜農業ギルド〜

「只今、戻りました〜。」

「あっ!ミノル様!」

っと事務のメジーナさんの呼ぶ声がした。

「はい!ミノルです!」

「はは。なんなんですか。その返事は。」

「ちょっと急ぎの仕事がありまして。お手伝いいただきたいのですが。」

「大丈夫ですよ!」


「夕方に王宮の省庁の方が新規の農地計画をとりに来られるのですが。面積の計算がまだでして。」

「計算とかお得意ですか?」

「まぁ、面積くらいならできるはず。。。そう信じたいです。」

「よかった。マストンの手も借りたいくらいの量だったのよ。」

こっちでは猫の手じゃなくてスタイリッシュな亀の手を借りたいんですね。


「それではこの50枚お願いします。」

「はい。」


ということで算数の時間が始まります。

みなさんも一緒に計算しましょう。

※こちらの距離の単位は1メートルが1アドルです。

面積を表す単位は俺も読み方わからないので平方アドルということにしよう。


第一問

上辺5アドル

下辺20アドル

圃場の幅(高さ)50アドル

の台形の面積は?


第二問

直径20アドルの半円と

一辺50アドルの正方形

を合わせた面積は?


第三問

底辺50アドル

圃場の幅(高さ)80アドル

の平行四辺形の面積は?


という感じで続いていく。

うんまぁこのくらいならいける。。。!


30分ほどで計算が終わった。

ただ、途中にあった円形は一応こっちでは違うかもしれないので聞いておくことにした。

「メジーナさんとりあえず計算終わりました。」

「えっ!早い!嘘でしょ!ちゃんとザナール式で計算したの?適当じゃないでしょうね?」

「いえ、あってるとは思いますが、お尋ねしたいのですが円形はどのように計算したらよいですか?」

「あー円形ね。それは計算方法がないから三角として考えるのよ。」

「そうなんですか。計算しちゃいました。あってるか一応確認願いますか?」

「もういいわ。確認する時間がないから、それじゃあねぇ…」

「ちょっといくつか私の前で計算してみてちょうだい。」

「はい。」


「まずはこれ。」

「台形の圃場ですね。この上底と下底を足して。高さをかけてっと割る2。」

「なに!その計算方法。ちょっとまってちょうだいザナール法で計算してみるわ。」

待つこと5分。。。

「えっ!合ってる。すごい!」

「じゃあ次はこれ」

「平行四辺形ですね。それは底辺掛ける高さ。っと」

「もう計算終わったの!ちょっとまってちょーだい。」

待つこと3分。

「また!合ってる!!」

「それはなんて言う計算法なの!革命だわ!」

「あとダイケイとヘイコウシヘンケイってなに!」

「とりあえず ミノル式面積計算法ということにしておきましょう。」

「おぉ!その計算式、学会で発表できるクラスよ!」

アルキメデスそのほかの皆様すいません!!!!

「内密に行きましょう。」

「円形も計算しているようですがそれも求め方があるのですか?」

「はい。私も詳しくはわかりませんが円周率というものがありまして。円の半径掛ける半径掛ける円周率3.14です。」

「エンシュウリツ?」

「はい。円周率は3.141592っと永遠に続く数字があるのですが」

「ざっくりでいいならば3.14だけ使います。」

あっちの世界ではΠとか3とかだったけどまもなくミノル式算術の始祖になりそうな俺は3.14と教えておこう。

「エンシュウリツは何故3.14なのですか?」

うん。知らないよ!みんな知ってる?

「円をピローンとしたら3.14くらいだったとかそうじゃなかったとか。じゃないですかね!」

「実に面白い。」

と、哲学に近い問答をしながら残りの面積を求めていった。

ザナール式はかなり時間がかかるようでこれだけの量を捌くのは大変だったらしい。


「こんにちは。来ましたよ。」

見るからに良い服を着た偉そうな男性が訪ねてきた。

「はーい。」

「全く、何週間遅れたら気が済むのですか!」

「わざと登録を遅らせて未登録なままこっそり悪いことをしてないでしょうね!」

嫌なヤツの典型みたい嫌なヤツだ。

「ご心配なく。今期の100枚分の圃場出揃いました。どーうぞお納めください。」

と鼻高々に応えるメジーナさん。

「先週まで1/3も出来てなかったのに出来るわけなかろう。適当に計算してちょろまかす気でないだろうな!」

「ご心配でしたら全てお調べ下さい。ザ・ナ・ー・ル式で!」

鬼の首を取った様な得意げな顔だ。

「ふん!帰って調べる!ミスが一つでもあったら覚えとくんだな!」

と顔を真っ赤にして出ていった!

「ざまぁみやがれ!やーいやーい!」

だいぶ溜まってたんだろうな…


「ミノル様、本当にありがとうございました!あいつのあの顔一生わすれません!」

「いえいえ。」

女性を怒らせたら怖いね!

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