=異世界での元気な土づくり特集= 異世界の土づくり事情④
月刊 異世界農業 第2号=異世界での元気な土づくり特集=
異世界の土づくり事情④
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さぁ三日目の朝だ!
なんだか、昨日より時間の感覚が掴めてきたぞ!
「おはようございます!」
「...おはようございます。ミノル様。」
今日の職員ガチャはクラースさんだ!
「...ちょっとお話いいですか?」
「はい。」
「...先日の排水の件、おそらく正解です。」
「そうでしたか!」
「...文献によると排水が悪いことで起きるポロテの病気だそうでした。」
「...正直驚きました。何も知らないお坊ちゃまがそんなことに気づくなんて。」
「いえ、なんていうかなんとなくっていうかなんていうか。」
「...文献によると青々としたまま枯れる。茎を切り水につけると白いモヤのようなものが出る病気と書いてありました。」
「なるほど。」
全然わからないんですけど!
教えて特級印さん!
(検索=青々としたまま枯れる 白いモヤ)
(青枯 全滅)
青枯って病気のことだったのか。
全滅ってのはどういうことなんだろ。
「他に感染るってことはないのですか?」
「...文献にはそこまでは。少し調査してみます。」
「あっじゃあ圃場に一緒にいきませんか?」
「...はい。」
よし!これで大雑把ゴリラとのランニングは回避!!!
と噂をしていれば、
「おっす!坊ちゃん!今日も俺と回らないか!」
「おはようございます。ヤンマさん。すいません!今日はクラースさんと回ります。」
「ちぇっ!」
クラースさんとだと走らなくてもいいからね〜。
「...お待たせしました。ミノル様。」
「クラース!明日は坊ちゃん俺に貸せよ!」
「...お好きに。」
「すいません!行きましょう!!」
〜車中にて〜
「...ところで、どうやってこのことに気付いたんですか?」
「うん。特級印の権能?ってのでイメージすると答えが返ってくるというか。」
「...もっと詳しいことはわからないのですか?」
「うん。どうやら私自身が知識を深めないとダメなようで・・・」
「...使えないですね。」
えーさらっと言った!
本人の前で言った!
ハラスメントだ!いーけないんだ!いけないんだ!
「...それでもありがとうございます。」
「いえいえ。」
「...着きました。」
「ありがとうございます。ごくろうさまでした。」
「...それで何を調べるのですか?」
「病気になってそうなものとそうでなさそうなものを何本か持って帰りましょう。」
「その白いモヤというのを調べればなにかわかることがあるかもしれません。」
「...はい。文献によればそうですね。」
「あと、畝を見たくて。」
「...畝とは?」
「作物を植える際、土を盛り上げたりはしないのですか?」
「...マストンで耕す際、クローによる筋がつきますのでそこを基準に植えていく感じでしょうか。」
ちなみにクローとは、あっちの世界でいうスキのことである。
「今がほぼ平面に植え付けしているのであれば、単純にその高さを上げてみればいかがでしょう。」
「...どうやって?」
「そこまではちょっと。。。」
「...使えないですね。参考にさせていただきます。」
飴と鞭!いや鞭と飴!しかもめっちゃ甘くない飴!
農業をしてるところなんて、あっちでも見たことないから
どうやって農業は行われてるかなんてしらないのだよ。
「…ちょっと調べたいことがあるので、ギルドに帰っていいですか?」
「はい。大丈夫です。」
クラースさんは農業には熱心だ。
ギルドの鑑だよ!知らんけど!




