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月刊 異世界農業  作者: オマリー
月刊 異世界農業 第2号 =異世界での元気な土づくり特集=
10/52

=異世界での元気な土づくり特集= 異世界の土づくり事情①

ここから第2号です。

農業ギルドに入ったミノルが現在の異世界の農業技術を学びます。

月刊 異世界農業 第二号 =異世界での元気な土づくり特集=


異世界の土づくり事情①

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


陛下ことディアさんの説得もあり

俺は農業ギルドで資質を生かすことになった。

陛下の特級印はなんの資質かはわからないが、きっと人の心を動かすなんかなんだろうなと思うことにしている。


さて、それからというもの

父上に報告しに屋敷にもどり、

長男のシュウ兄さんには決闘相手がいなくなると泣きつかれ三日三晩部屋のドアに張り付かれ

次男のカーク兄さんにはバイン様を擦り付けられ半狂乱に追いかけ回される日々が続いた。


そして、今日から農業ギルドに入る。

ここに生きて辿り着いたことを幸せに感じている。


さぁ新生活がんばるぞ!

「こんにちは。今日からお世話になります!」

反応がない。

「こんにちはーーー!」

「こんにちはーーーーー!」

返事がない。ただのしかばねのようだ。


10分くらい待っただろうか

「ふぁ〜、朝から外仕事はつらいぜぇ〜」

と独り言を言いながら大男が入ってきた。

「ん?誰だい、坊ちゃん!」

「あっ!どうも今日からお世話になります。ミノル=ホランドです。」

「うへ。すまねぇ!あの特級印様か!」

「誰もいないみたいなんでここで勝手に待たせてもらってました。」

「そうか!すまないね!この時間はみんな王都の圃場を回ってる時間でよ!」

「こんな早くからですか!」

「おう、農業の朝は早いんでよ!」

「おっとすまねぇ!俺の紹介をしてなかったな!」

「俺は、ヤンマだ。よろしくな!」

「ヤンマさん、よろしくお願いします。」

「おう。まぁ奥の事務所に荷物おいてこいよ!」

「はい。わかりました。」


農業ギルドの仕事はこんな時間から始まるんだなぁ。

ちょっと出勤が遅かったかなぁ。

とはいえ、この世界ではあっちの世界みたいには正確な時間の概念がまだないんだよなぁ。

実際、明日の朝から来るようにだけを伝えられただけだからなぁ。。。。


そうこうしてるうちに

ギルド長をはじめ職員たちが朝の見回りから帰ってきた。


「おぉ!おはようございます。ミノル様。」

「おはようございます。ヒンドラさん。本日からよろしくお願いします。」

「こちらこそ、よろしくお願いします。よく来ていただきました。。。」

いい歳したおじさんが涙目である。

「おぉそうだった。みんな、本日より農業ギルドに入っていただいたミノル様です。」

「みんな挨拶を!」

「お久しぶりです。サイカです。」

サイカさんとは一度会ったことがある赤髪の元気系女子。

ディアさんを陛下だと気づいてないことから平民出身であるだろうとまで推理している。


「俺は、ヤンマだ!」

ヤンマさんはさっき話したところだ。体育会系マッチョ。


「初めまして。事務のメジーナです。」

メジーナさんは片縁眼鏡をした30-40代くらいの女性。


「初めまして。ミノル様。私は、コバスです。」

コバスさんはちょっと高貴な雰囲気をもつジェントルさん。


「...クラースだ。」

クラースさんは無愛想な感じ?な年も近そうな男子。


「ここにはいないですが、整備にフェントとバルトラというものがおります。」

「皆さん、本日よりよろしくお願いします。」

と挨拶が終わり感じたことは

思ったより人数少ないなぁという疑問だった。

「それでは、今日は職員と一緒に外回りに出てもらいましょうか。」

「クラース!昼食後から西エリアと北エリアの外回りお願いします。」

「...はい。」

「クラースさんよろしくお願いします。」

「...うん。」


「よーし!飯だ!飯だ!」

とヤンマさん。

「特級の坊ちゃん!飯いこうぜ!」

「はい。お願いします。」

農業ギルド等の各種ギルド用の食堂があるらしい。

各種ギルドとの交流の場でもあり、情報交換の場としても使われるのである。


「坊ちゃん、ここだ!」

「うわ~すごい広い!」

そこは、俺が思っていたよりも広かった。

そうだなぁ あっちの世界でいうと野球場くらいはあるだろうか。

「食堂に来るのは初めてか!ギルドも結構あるからな、大体毎日ここがいっぱいになるんだぜ!」

「へぇすごい!」


「おーヤンマ!飯か!」

「よー!ガース!お前もか!」

「おう!おっそちらの坊ちゃんは?」

「あー特級坊ちゃんだ!」

なんなんだよ[特級坊ちゃん]って

大雑把にもほどがある。

「初めまして。ミノル=ホランドです。」

「はじめまして。畜産ギルドのガースです。噂の特級印に出会えて光栄です。」

「そこまでかしこまらなくても大丈夫ですよ。ほらヤンマさんもこんな感じですし。」

「いえ、私はこんな大雑把魔獣とは違いますので。」

「おい!誰が大雑把魔獣だ!屈強なドラゴンと言ってくれ!」

あんまり変わらない気がするけどなぁ。

「畜産ギルドは農業ギルドとの共同作業も多いので以後お見知りおきを。」

「わかりました。よろしくお願いします。」

なるほど。農業ギルド自体の人数が少ないのは

省庁を筆頭に分野ごとの細分化を行っているんだ。

「坊ちゃん!ここの[なんとかの煮込み]がうまいぜ!」

ほんと大雑把ゴリラだなぁ。

なんとかの部分がかなり重要なんだろうけどなぁ。


大雑把ゴリラとのお昼も終えて事務所に戻った。

「...ミノル様 外回りにいきましょうか。」

「うわぁ!」

思わず声を出してしまった。

こう見えて一応 剣の資質も上級で、名門貴族だけに気配があれば感じる。

しかし、クラースさんの気配は全く感じなかった。

「ごめんなさい。びっくりしちゃって、、、」

「...いえ、いつものことなんで」

「...では乗ってください。」

外回りにはどうやら魔力式荷車を使うようだ。

「よろしくお願いします。」



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