表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/36

五月

『五月について』


どこへ行きたい?

どこへでも。五月を感じられる場所ならば。


朝の喫茶店の 窓から差し込む午前の光

グラスに入った氷が輝き 今日は暑くなるかなと

あなたの声はささやかに 五月の風が吹く予感。


どこへ行きたい?

どこへでも。五月は何でも美しく見えるから。


この世界もいつか滅びるのでしたっけ。

来月? 梅雨が来るのとともに。

雨もなかなか悪くないですけれど

その後の夏を考えると 気が重いものなのです。



『五月のトイレについて』


言いたいことはなくなってしまった。もうおわりにすべきか。

トイレにすわり 紙の残りが少ないのをながめる。

外に出れば 日差しが暖かいというのに 暗くて冷たいトイレで

決断できないまま。

すきま風すら暖かい。日差しの匂いのする花の匂いを含んで、

普通 普通普通 こちらは普通でございます

と、外の風が吹き 私をさいなむ。

いやだあ、出たくないぃ。

と言いながら大便をもよおし、致し

いくらかのお釣りをもらい、水を流す。

尻を拭き 紙は、

まだ終わっていない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ