19/42
春風
☆
にぼしだったかもしれない
猫は思いました
春風が吹くといえども
春はまだ来ず
昔の思い出がうっすらと蘇るだけなのです
どうしたのだろう
首をかしげて
梅の枝が風に揺れているのを見ます
どうもこうも
致し方ありません
とにかく
なるようにしかならない
明日は月曜日
お仕事がんばりましょう
☆
おれうつ病だからだめなんだよ
ちょっとしたことで憂鬱になる
だからなにも言わないでおくれ
ほしいものは、
おいしいおにく
おいしいおさけ
寝るだけの旅
やさしい世界
ほどほどの美しさ
「何か」など起きなくてよい
思い出も無くてよい
未来の希望も思わなくてよい
ただなにもない現在であれ
☆
わたしは働きたくありません
なので
スライスチーズを食べます
あたたかいごはんにチーズをのせ
黒胡椒をまぶす
いいにおいです
(反社会的行動)
「せっかくのおひるごはんですが
抵抗は無意味です」
春風は
走り去っていきました




