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79/100

10-1 雷鳴

 ピ

  シャ

  ン

 ゴロゴロゴロゴロ。


 闇夜を切り裂くが如く、雷鳴が轟く。


「ヒッ……!!」


 音を聞いて女性が男性に飛びつく。


「大丈夫です。ただの雷ですから。ですから。」


「う、ううっ、ううう……。」


 女性は震え、怯え、男性の優しい声を聞いてもその腕を離そうとしない。



 ギシッ。


 男女が歩いていないのに、廊下が軋む音がする。


 木製の床がぐらり、揺れたような気がする。


「ヒィィッ!!」


 女性は更に強く、男性の腕を握る。


「ううっ、誰か、誰かいるの……?」


「か、風で揺れただけです。誰も、誰もいないはずです。居て欲しいくらいですが。」


「うううううううう……。」


「いだだだだだだだだだだ。いや、失敬。その、大丈夫。居て欲しくないです。はい。居ないです。誰も。だから腕を、腕を離して。」


「う、ううっ……。」


 女性が漸く腕を離した。


 だが女性の震えは止まらない。


 男性は女性の手を取り握りしめた。


「離れませんから。行きましょう。」


「う、うん。……あ、えっと、その、感謝(ありがとう)。」


 男性は前に進む。女性は顔を赤らめながらも、その恐怖に凍りついた顔を崩さないままに、それに続く。


 男性ーーレストは、女性ーーシアの顔を見て、それから前に広がる、ダンジョンと化し、構造も狂い正しく迷宮と化した館の中を歩き始めた。


 ーーーーああ、どうして、どうしてこんなことに?


 レストは声にせず心の中で自問する。

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