表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大学デビュー(1)  作者: AJ
1/1

コンパ・・・

- プロローグ

 気づくのはとっても遅くなったけど、感情はとてもお金になる。もちろん、お金に限らず、感情によってさまざまな損得が生じる。何かを買うにしても、「欲しい」と思ってしまうと、多少高くても買いたくなってしまう一方、頼むから買ってくださいという人から買うと割安に買うことができる。誰かを好きになってしまうとその人に振り回されてしまうが、誰かから好かれると、あまりいいことではないが、その人を振り回すことだってできる。できれば、人生のもっと早い段階で気付いておきたかったなぁ。



----------------------------------



 春になった。今年からついに大学生。自分は永遠の14歳だと中二病のお決まりのようなことを考えていた時期もあったが、時間は止まることなく流れ続けついに大学生になってしまった。とはいえ、これまでの受験勉強からは解放され、一応それなりに大学で学びたいという気持ちも人並みにはある。地方から上京してきた身としては、いわゆる「リア充」とまではいかずとも、一人寂しく学食でご飯を食べずに済むぐらいの相手が見つかるといいなあというところ。部活は中学時代、高校時代とあんまり熱心ではなかったもののテニス部に入っていたこともあり、テニスサークルに入ることにした。


「ウチのサークルは学内オンリーだから安心だよ!名前教えてもらってもいい?」

 サークル勧誘の列を歩いていると、さっそく大学2年生らしいテニスサークルの女の人から声がかかった。中高時代いわゆる「非リア」として黙々と勉学に励み、同級生の女子との会話など1週間、いや1か月に1回あっただろうかといった身としては、サークル勧誘期間限定かもしれないが女の人から自発的に声をかけられるというだけで少し身じろいでしまう。

「田中です。テニスサークルに入ろうかと思っています。・・・ちなみに、学内オンリーって珍しいんですか?」

「学内オンリーのサークルは3つしかないんだよ。ほかはいわゆるインカレで、女子大とかと一緒に活動してるの。学内オンリーがいいかインカレがいいかは好みだけど、一緒に授業受けたりしやすいのは学内オンリーだと思うよ」

 ふむふむそういうことか。学食で一人寂しくご飯を食べずに過ごすには学内オンリーのほうがよさそうだ、という安直な考えではありつつも、これも何かの縁だろうということで(本音を言うと他のサークルを見て回るのもかったるいので)最初に声をかけてもらったサークルに入ることにした。サークル名は「リベラル」というらしい。

「ウチはね。年に4回合宿があって、ほかにもBBQ、花火大会、スノーボードとかの企画もやってるよ」

 などといった説明を適当に相槌を打ちながら聞き、入会書なるものを書き埋めていく。こんなに女の人と話したの、もしかして人生で初めてなのではなかろうか。

「それじゃあ。3日後に早速新歓コンパあるから、予定空けといてね」

 はい、と返事をし、そそくさとその場を後にした。

 

 正直、初対面の人との会話が続いて疲れたこともあり、大学から歩いて15分の自宅でシャワーを浴びる。いきなり知らない人たちと飲み会なんて、ハードル高すぎないか?とりあえず、新刊コンパのことはさておき、今日は履修を決めて寝ることにしよう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ