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プロローグ~未来side~

昔傷つき辛い思いをしたお姫様と困っている人を放っておけない王子様が出会い、喜び、悲しみ、喧嘩して、お互いが気づき、感じ、成長する甘くて、ほろ苦い恋物語。


『星花女子プロジェクト第三弾の参加作品になります。』

立成一六年 四月六日(金)一八時一〇分


未来みく先輩、お疲れ様です 」

「未来、先に失礼するね♪ 」

「うん、お疲れ様♪ 」

 自身が所属する陸上部の更衣室で着替える自分に、先に着替え終えた後輩と同級生が自分へ手を振りながら更衣室を出た。陸上部は自分を含めて五三人という大規模部で、来月 五月には県選抜の大会が控えている。みんな、『我こそは上位へ』と、神経を尖らせながら練習に臨んでいる。現在は春休みということで一日中練習に臨んでおり、任意にも関わらず皆、休日や夕方まで練習をしている。私もその一人である。しかし、顧問からは体調面も考慮して、一七時までしか練習はできない。

 陸上部のメンバーの中で最後に帰るので鍵を返すのは自分の役目である。これには強い理由がある。自分には憧れのオリンピック代表の陸上選手がおり、その人は練習やアフターケアを何一つ怠らず選手として臨んでいる。自分は彼女に憧れて中学生の時に陸上を始め、必死に練習に臨んだ。彼女同様に練習後にはしっかりアフターケアを行ってきた。その甲斐あってか、疲労や怪我に強い身体づくりに成功し、中学二年の時には部の主力メンバーに上り詰めた。

(今日もあの子たち来ていたな……)

 練習の時は必ず自分のことを応援しに、上級生や下級生が来る。

中学から陸上を始め、高校でも継続して陸上を続けてきた。その間、先輩や後輩から『カッコいい』ということで仲良くなり友人関係になったり、時にはお互い女性なのに『好き』ということで告白された。顧問からは部活での実績の高さから重宝され、学園の女性教師からは良くしてもらった。

 気がつけば学校中の人気の的になった自分は、周囲の期待に応えようとそれに見合った結果を出そうと努力した。しかし、最初は努力できたが、いつしかそれは己の負担となった。周囲へ優しく、困っている人がいれば助ける。普通ならば立派な人として高く評価されるが、本人である自分にとっては期待が重荷となることがある。教師からは『次回も期待しているよ!』、『未来先輩は周囲に優しくてカッコいいです』。その言葉言葉が自分の喜びであり、負担である。

 嬉しいことであり負担である期待は毎度、自分を板挟みにする。だからといって、周囲の期待を裏切るわけにはいかない。

 そう思いながら、着替えを終え、部室に誰もいないことを確認して、部室の戸締りをした。職員室に鍵を返却する際に校長先生と会い、『県選抜大会での成績、期待しているよ』、と言われ、『はい! ご期待に沿えるよう頑張ります』、と返答した。

 周囲の期待がある中で僕は、あとどれくらい努力すれば良いか、悩みながら、菊花寮に戻った。



 本当に誰でも良いから、『()()()()』を見て...。





読んでいただき、ありがとうございます。

マイペースになりますが、頑張って書いていきます。

よろしくお願いします。

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