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死地
── ギルド 査定 部門 ──
ヴァーミリオンは、報酬を前に絶句していた。
「たったの…… こんだけ?!」
「しょーがないでしょ~?
何やったら、あんな風になるわけ?
3匹は、アチコチの体組織が完全に潰れてるし、内臓はグチャグチャ、骨はコナゴナ……
4匹は、急所が軒並み、どでかい穴開いてるし……
キバとかツメが無事だったのが救いね~」
「…………。」
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──数時間前
魔の森 小屋 ──
〈今回のは、危なかったネ?〉
「平気。顔は見られてないし、喋ってもない……」
〈でも、なんで覆面?
たしかに、仮面だと視界が制限されるけど……僕は大丈夫だよ?〉
「私は大丈夫じゃない……。
それに、万一 外れたら取り返しがつかない。」
〈なるほどネ……
ところで、その 上げ底ブーツ……
痛くならない?〉
「……正直、痛い。
外すの、手伝って。」
〈お任せあれ♪
キミの場合、中肉中背に見せかけるの大変だネ~☆〉