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荷
──魔の森──
獣道すらない、道なき道を行った先……。
ひっそり たたずむ小屋に入ると、ノッポとチビは荷物を下ろした。
<──納品も終わったし、また見回り?>
「……。」
<まぁ、構わないけどネ……。>
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数匹のオオカミ──否、人狼が、一人の冒険者を囲んでいる。
(クソッ! 狼の素材を持ち帰るはずが……)
魔の森と呼ばれるだけあってモンスターの数は多いが、脅威度ランクは低い。
Cランクならばソロでも いけるはずが、運悪く変異種に遭遇──
(1対1なら ともかく……)
ジリジリ下がる こちらに、ゆっくり包囲網を縮めるワーウルフたち。
絶体絶命と思われた瞬間、ワーウルフたちは何かに耳をそばだてるようにし──次の瞬間、地面に押さえつけられた。
(──重力魔法!?
いや、考えてる暇はない──!)
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(ふぅ~っ……)
ワーウルフを全滅させ一息ついていると、上からの視線を感じて そちらを見上げる。
木の枝に腰掛け こちらを見下ろす中肉中背の人影……。仮面で顔を隠し、ローブに身を包んだソレは、周囲の風景に溶け込むように消えていった──。