人生の意味3
空間や時間を凌駕して、
人生の意味を克服した男には名前があった。
人生生男。
「じんせいいきるお」という洒落た読み方。
なんとか桜子という四文字の名前にちょっとした意外性があるように(やまとなでしこ)、
生男という名付けにも即物的なところには止まらない生命力が宿っていた。
男、男と主張してくるところは現代的ジェンダーの観点からいささか居心地が悪い。
寝そべって一日を過ごした後で生男は何か始めようと漠然と感じた。
人生を意味がないものと悟って凌駕したもののやはり暇になることはなるのだ。
バランスを身体が欲していた。
さて何をしようか。