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歌の龍王  作者: 朱鷺田祐介
19/74

【19】波の騎士

運命の劇場へようこそ

龍の秘密を追う魔道師ザンダルは、奇妙な運命に導かれ、旅立つことになる。


「歌の龍王」は、拙作のダーク・ファンタジーTRPG「深淵」の世界を舞台にした幻想物語です。


白の風虎


我は忘れぬ。

我は諦めぬ。

我は追い詰める。



 それは果てしなき海の彼方から聞こえてきた。

 青龍の魔道師ザンダルは、波の声に呑まれていく。



 夢を見た。

 いや、ずっとずっと長い夢を見てきた。

 あれからずっとこの青い青い海の中で夢見てきた。

 あれから?

 思い出せない。

 たぶん、重要ではないはずだ。


 そう、夢を見ていた。


 波の音に揺られ、海を漂ってきた。

 時折、小さな人の子どもが操る船が上方を通過していったが、気にもならなかった。

 海は静かで、優しく、嵐であっても、深き底に沈めば気にもならない。


 そう、ずっとずっと夢を見ていた。


 だが、銀の光がやってきた。


「波の騎士もすでに老いたか?」


 そう、私は波の騎士。

 青く猛き魔族の騎士……


「目覚めに備えよ」


 銀の光は海の上からささやきかける。

 ああ、もうすぐ……



「旦那、旦那、もうすぐ港ですぜ」

 船乗りの声がザンダルを目覚めさせた。


 あれは、一体、何だ?

 波の騎士?

 もしかして、海に封じられた魔族の夢か?

 銀の光は何だろう。


 ザンダルは、どこか惚けたような気分で、頭を振る。

 ここで沿岸航路の船に乗り換える予定だ。

 時間があれば、調べ物をしたいところだが、書物は皆、モーファットに預けてきてしまった。

「もう着きましたぜ、旦那」

 船乗りの声に促されて立ち上がる。

 槍と鞄を持ちあげて、渡り板で波止場に降りると、潮風がむっと体を包む。ざわめく波音がずっと響いている。


「あなた様こそが御使い」

 波止場に立った娘が声をかけてきた。

 青く薄いローブは、まるで海の色だ。

「ようこそ、始まりの港ラズーリへ。

 我がゲグに仕えし者は、あなた様を歓迎いたします」



謎の女性登場。


★本作は、朱鷺田祐介の公式サイト「黒い森の祠」別館「スザク・アーカイブ」で連載され、現在も継続中(最新64話/2021年春まで)を転載しているものです。


http://suzakugames.cocolog-nifty.com/suzakuarchive/

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