プロローグ
短くてすみません。
次回はもっと長くする予定です。
「お……にい…ちゃん…………」
目の前の少女が声を絞り出す。
熱を帯びた液体が、僕の手を伝って流れる。
僕は少女の胸に刺さった包丁から手を離す。
少女は何も言わず、ただゆっくりと床に崩れ落ちる。
刺された箇所が痛むのか、少女が低くうなる。
僕はそれに何もかえさず、静かにその場を離れる。
僕の足は、既に事切れた両親の血で、赤く染まっている。
しかし、僕はそれを気にもとめず、歩みを進める。
必要な道具を取りに行くために、この不甲斐ない結末を少しでもましにするために。
…………確か、ロープは倉庫にあったはず。
「……これでよし」
天井から吊されたロープを見て、椅子の上で呟く。
まったく、これくらいしかできない僕が本当にいやになる。
ふと、少女のうなり声が聞こえなくなってることに気付く。
少女は既に事切れてしまったようだ。
僕は少女を少し見つめ、静かに目を閉じた。
………………椅子の倒れた音がした。
このプロローグは後々の展開で必要なるので書きました。
決して思いつくまま書いた訳ではありません。
……本当に