表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
381/636

第18話 遺跡探索録。結果は変わらぬ通路。

「……あれ? ここは……もしかして入口……です?」

 メルメメルアがそんな事を言いながら周囲を見回す。

 

「そうっすね……この昇降機は、明らかに入口のものっす」

「引き返した場合も、構造変化によって通路が入口に繋がるだけ……というわけか。要するに出口から外に出ても出なくても、最初からやり直せという事のようだな」

 頷くルティナに続く形でそう言って、やれやれと首を横に振るカルティナ。

 

「そのようなのです」

「やはり……と言うべきかもしれないっすけど、敵から逃げ回ったり、迷路を適当に進んだりしているだけでは、最深部に辿り着くのは無理というわけっすね」

「はいです。この遺跡が『試しの場』であるのなら、一定以上の能力がなければ、どれだけ構造変化を起こした所で、絶対に最深部へは辿り着けない仕組みになっている事は、想像に難くないのです」

 メルメメルアがルティカの言葉に同意してそんな風に言うと、それに対して、

「倒せる強さの敵だけ倒し続けても、無意味……か。となると、今の我々では最深部へは辿り着けないという事になるな」

 と腰に手を当てながら言って、ため息をついた。

 

「でもこの通路……同時に入口側から出口側へ進んでいく人と、出口側から入口側へ進んでくる人が居た場合、どうなるっすかね?」

「あの騎士のような巨体と遭遇する直前に、ルティカさんが『注意しないと分断される』と言っていたですよね? おそらくその現象が、その答えだと思うのです」

「なるほど……『分断』が発生する理由はこれだったわけっすね……。たしかにそう考えると、分断された時には大体出口の近くに飛ぶ……というのも頷ける話っす」

 メルメメルアの返答にルティカはそう返して、納得の表情でうんうんと首を縦に振ってみせる。


「まあ……とりあえず、そこそこガジェットが手に入った事だし、今日の所は引き返すとしようか」

「了解なのです」

 カルティナの言葉にメルメメルアが頷くと、

「もし、最深部へ向かう事を考えるのなら、それ相応の戦力が必要っすね……これ。それこそ、ラディさんやルーナさん、セシリアさん、それからクレリテさんといった人たちが揃っていないと厳しいっす」

 と、そんな風にルティカが言う。

 

「そうだな。というか……あの4人の力とラディのガジェットがあれば、案外最深部まで簡単に行けそうな気もしなくはないな……」

「……たしかにそんな気はするのです。どこかのタイミングで、この遺跡の本格的な攻略についての話をしたい所ではあるのです」

 メルメメルアは、カルティナに同意するように頷きつつそう口にし、そして考える。

 

 ――もっとも……その前にまずは、聖木の館の方を決着つけなければならないのです。

 とはいえ……今日の探索結果やガーディマについての話は、今の内にしておいても良い気がするのです。どの道、他にも話しておかないといけない事があるですし……

 まあ……とりあえず一度、メルティーナ法国へ戻ってみるのが良さそうな感じですかね……。向こう側へ転移していない事を考えると、まだいるはずなのです。

 

 と。

そんなわけで(?)長くなっていた第12節はここで終わりです。

というより長すぎたので短縮しました……

この後は、色々調整した結果、カチュアの話と聖木の館の話へと進む形になる予定です。


とまあ、そんなこんなでまた次回!

次の更新は、平時通りの間隔となりまして、11月10日(木)の予定です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ