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第13話 遺跡探索録。構造変化の法則。

「そ、そこまで調整されているんすか!?」

「まあ……あくまでも推測なのです。実はそんな事はないのかもしれないのです」

 驚きの声を上げるルティカに対し、メルメメルアがそんな風に返事をした直後、

「そう言えば……遺跡の奥へ行く程、出現する敵が強くなる傾向にあるという話を、冒険者ギルドにたむろっていた者たちが言っていたな……」

 なんて事を言うカルティナ。

 そして一呼吸置いてから、顎に手を当てつつ、

「それと、倒せそうにない敵からイチかバチかで逃げ出したら、運良く変化が発生して外へ出られる場所の近くと繋がって助かった……という話もあった」

 と、そんな風に続きの言葉を紡いだ。


「奥へ行く程強い……少しずつ立ち塞がる敵を強くしていき、相手が逃げ出したら外へ放逐している……と考えると、色々と合点がいくっすね」

「うむ。しかも、手加減してなるべく殺さないようにしているようにも感じられる。まるで、訓練でもしているかのように……な」

 ルティカの言葉に対し、腕を組みながら同意してそんな風に返すカルティナ。

 

「……まさに『試しの場』といった感じっすね。しかし、そうなるとこの先はさっきの奴よりも強い奴が待ち構えている……という事になるっすね……」

「はいです。ですが……もし倒せそうにない敵が出てきてしまったら、逃げれば脱出は容易そうなのです」

 メルメメルアはルティカに対して頷いてそう返事をした所で、

「それと、例のアサルトなんとかとやらのように、脇道に踏み込まなければ、襲ってこないパターンもありそうだ」

 と、そんな風に続きとなる言葉を紡ぐカルティナ。

 

「まあなんにせよ……ここに留まっていても仕方がないのです。奥へ進むのです」

「うむ、それもそうだな。そろそろ先へ進むとしよう」

「というか、先へ進むしか道がないとも言うっすけどね……」

 

 3人はそう言いつつ奥へと進む。

 と、その途中で、

「これ、さっきの理論で行くと……来た道を引き換えしたら『逃走』扱いになって、外へ出られる場所の近くに繋がったりするんすかね?」

 という疑問をルティカが口にする。

 

「構造の変化が生じた際に、後方が塞がれてしまう場合がある事を考えると、そうなっている可能性は高そうなのです」

 メルメメルアが周囲を見回しながらそう答えると、

「なるほど……たしかにそれもそうっすね」

 と言いながら、メルメメルアと同じく周囲を見回すルティカ。


「まあ……それを試すのは倒せそうにない敵と遭遇してからだがな」

「なるべく遭遇したくはないっすけどね……」

 ルティカはカルティナの言葉に対してそう返すと、やれやれと首を横に振ってみせる。

 

「それはそ――」

 メルメメルアが『その通りなのです』と言おうとしたその刹那、継続して発動させていたマリス・ディテクターが反応。即座に警告を発する。

「し、正面に複数の敵が出現したのです! 迫ってくるのです!」


 ――唐突な出現……。やはり小規模な構造の変化が生じたです……?

 そして、群れでもなく単独でもなく複数体……ときたですか。

 ある意味、一番厄介そうなパターンなのです。

 

 と、そんな事を思いながら……

ガーディマ遺跡、なんとも妙な遺跡です(何)


とまあ、それはそれとしてまた次回!

次の更新は平時通りとなりまして……10月22日(土)を予定しています!

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