第4話 聖木の館攻略戦。再会せし者。
操作をミスして一度更新した後に、うっかり削除していた事に気づいた為、復活させました……
誠に申し訳ございません……
「よーし! これだけぶっとくて頑丈な木なら問題なく渡れるわね!」
「……そのぶっとくて頑丈な木を、スパーンと一振りで切断してしまうセシリアさん……の聖剣に驚きなのです」
「あれ!? 驚くの私にじゃなくて、聖剣になの!?」
「……セシリアさんの言動には、もうあまり驚かないのです」
メルメメルアは、セシリアに対してそう返しつつ……
――それに……。ラディウスさんの言葉の意図を理解して、それを実行に移せるセシリアさんを褒めるのは、なんだかちょっと悔しいのです。
と、そんな事を心の中で付け加えた。
「ま、これでこっちからの侵入にも気づいてくれるはずだしな」
ラディウスがそう言うと、テオドールが、
「では予定通り、第2の陽動部隊と探索部隊に分かれて行動を開始するといたしましょう」
と言って後方へ合図を送る。
すると、後方に控えていた者たちが素早くセシリアの周囲に集結。
「それじゃあ突撃するよ! みんな、よろしく!」
という掛け声に隊員たちが各々の了承の言葉で応じ、セシリアを先頭に即席の橋を渡って聖木の館へと突入していく。
……もっとも、セシリアだけは跳躍で突入していたりするが……
「よし、こっちも突入するとしよう。――テオドールさん、案内をお願いします」
「かしこまりました。城壁の上を進むのは目立ちますので、突撃部隊に続く形で城壁から下り、そこから城壁沿いに移動して物資保管棟から中に入り、中庭を目指します。着いてきて下さい」
テオドールはラディウスに対してそう答えるなり、先を行く陽動部隊の後方に張り付く形で突入を開始。
ラディウスとメルメメルア、そして他の探索部隊の者たちがそれに続いた。
◆
「奴ら、第3東棟付近の城壁を非常識な方法で越えて来やがった! 至急応援を乞う! おそらくこちらが本命だ!」
術式通信ガジェットを使い、そんな応援要請をしている敵兵に、
「非常識って……。いやまあ別にいいけど。――っと、応援要請は終わったみたいだね。それじゃあ、もう用はないから消えて」
と告げて一刀両断するセシリア。
そう、セシリアは通信が終わるのを敢えて待っていたのだ。
直後、セシリアは横にやってきた軽装の女性隊員から、
「敵の増援が来て貰わないと困るのはたしかだけど、なんだか悪どい感じがするよ……それ」
なんて声が投げかけられた。
「一応これでも慈悲深く一撃で仕留めたんだよ?」
セシリアはそう返しながら女性隊員の方へと顔を向けた所で、その顔に見覚えがあり、首を傾げる。
「……って、あれ? あなたはたしか……」
女性隊員は、フフッと小さく笑った後、
「――ヴィンスレイドの一件以来かな? 私と2文字しか違わない剣の聖女さん」
と、そんな風にセシリアに告げた。
削除してしまっていた事に気づくのが遅くなりまして、申し訳ありません…… orz
次の更新は5月26日(木)の予定です。
 




