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第3話 聖木の館攻略戦。潜む者たちの始まり。

予定よりほぼ丸1日遅くなりました……

 一方その頃――

 

「なんだか、異様にド派手な音がしたわね……」

 潜伏している茂みの中から、木々の隙間に見える聖木の館を眺めつつ、そんな風に呟くように言ったセシリアに対し、

「ルーナさんたちが門への攻撃――というか、門を破壊して出てきた敵と交戦を開始したようなのです」

 と、術式通信ガジェットからの報告を聞きながら告げるメルメメルア。

 

「あの堅牢な門を破壊とは……。ラディウス殿、何かお渡しになられたのですか?」

「いえ、特には……。まあ……今や、ルーナの技術力はかなり高いですし、自力で生み出した『何か』を使ったんだと思います」

 ラディウスはテオドールの問いかけにそう答えつつ、思考する。

 

 ――魔法的なものは感知しなかった……

 となると、何か物理的な……それも大質量の物を激突させた……のか?

 一体何をぶつけたら、門が簡単に破壊出来るのやら……

 ……まさか、隕石……とかか?

 

「ルーナさん、恐るべしなのです」

「そりゃまあ、ルーナだしねぇ……。――でもさ、これで敵の目は正門へと向いたのは間違いないよね」

 セシリアが肩をすくめながら、そんな風に返事をすると、

「はいなのです。それは確実なのです。なので、あとはこちらから強襲すれば、敵はこちらが本命であると考える可能性は非常に高いのです」

 と、メルメメルアが頷きつつ、ラディウスの方を見る。

 

「そうだな。早速動き出すとしよう。……テオドールさん、案内をお願いします」

「承知いたしました。こちらへ――」

 ラディウスに促されたテオドールはそう返し、自身の後に続くよう、手で誘導した。

 

 そして、しばしテオドールの後を追うと、木々に隠されるようにして少しだけ高台になっている場所があった。

 

「……城壁の頂点までの距離が短いな。ここから強化魔法で跳躍するなり橋をかけるなりすれば、すぐに到達出来そうだが……気づかれていないのは、この鬱蒼と生い茂る木々によって隠されているからか」

「そういう事になりますね」

 ラディウスの呟きにテオドールが頷いて肯定すると、

「それじゃあ、強化魔法で飛び込む?」

 と、セシリアが続く。


「それでもいいが、バラバラに飛び込むのは危険だな。橋をかけてしまおう。――幸い、橋の材料は目の前にあるし」

「……あ、そういう事ね。――よいせっと」

 ラディウスの言葉に意図を理解したセシリアが聖剣を構える。

 そこにラディウスが魔法を付与すると、聖剣は緑色のオーラに包まれた。


「…………どぉりゃぁぁあぁぁああぁぁぁああぁぁぁっ!」

 そんな気合十分すぎて敵に聞こえそうな掛け声と共に聖剣を横薙ぎに振るうセシリア。

 

 ブォンという強く風を切る音が響くも、何も起きない。


「……? なにも起きないので――」

 首を傾げそこまで言葉を紡いだ所で、ミシミシバリバリという音が一斉に鳴り響き、高台を覆い隠していた木々が纏めて城壁の方へと倒れ始める。

 

 そして……

「そう来たですかぁぁぁぁぁっ!?」

「橋、材料……なるほど、こういう事ですか」

 メルメメルアとテオドールは、その光景に対し、真逆すぎる驚きを見せるのだった。

諸々積み上がっていた関係で、当初の予定からほぼ丸1日遅くなりまして申し訳ございません……


なお、次回の更新は再び平時より1日多く間が開く形となりまして……5月22日(日)を予定しています。

……次は予定日より遅くならないと思います……おそらくですが……

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