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第2話 エリミネーター掃討戦。薙ぎ払う魔の腕。

「昏き深淵より這い出づるは巨いなる幻魔の腕。其、我が前の悉くを薙ぎ払わん。――ソニアンスウィッシュ!」

 メルメメルアがそう言い放つと同時に、ディグロムで採掘師に扮した影兵を薙ぎ払った魔法が発動。

 巨大な腕がエリミネーターを叩き潰す。

 そしてそれを見ながらメルメメルアは思う。

 

 ――でもまあ、人の事言えない気がするのです。

 この魔法もある意味、邪悪な雰囲気のする魔法なのです。

 

 と。

 

「私の使った魔法とメルお姉ちゃんの使った魔法、どちらも腕が出てくるですね。この腕は一体なんの腕なのでしょうね? です」

 メルメメルアの魔法を眺めていたカチュアがそんな風に言ってくる。

 しかし、そう問われた所でメルメメルアにとっても、それが何なのかはさっぱり分からない。

「私にも分からないのです。ただ……なんというか……魔界や冥界の『魔』を一部分だけ召喚しているかのような、そんな感じはちょっとするのです」


「魔を召喚……です? とんでもない魔法ですです。しかも、何気に狙った相手――エリミネーター以外には全く傷がついていませんです」

 そんな風にカチュアが言う通り、あれだけの腕が振るわれたにも関わらず、周辺の樹木は枝1本折れてはいなかった。


「まあ、魔法は総じて理解出来ない現象――それこそエリミネーターだけを倒し、樹木には傷一つ付けないような、そんな不可解な現象――が起きるものではあるのです。なので、今言った召喚というのも推測でしかないのです。詳しくはラディウスさんに直接聞いた方が早いと思うです」

 そう言って首を横に振るメルメメルアに、カチュアは頷き、

「たしかにその通りですです。……地面に引き摺り込まれていったエリミネーターがどこへ消えたのかとかも気になりますです」

 なんて事を言う。

 

 ――普通に考えると、地中で圧潰されている気がするですが……まさか、本当に魔界や冥界に引き摺り込んでいたりするですかね……?

 もしそうだとしたら、邪悪な雰囲気なんて表現では生ぬるい、最早恐怖でしかない魔法なのです……

 

 と、そんな事を考えた所で、自身のガジェットにも同じ魔法――エグズデートペイルレイクが存在している事に気づくメルメメルア。

 

 ――あれ? カチュアのガジェットだけかと思っていたですが、私のガジェットにも組み込まれているですね……この魔法。

 もしかして、全員に組み込まれていたりするです……?

 

 という疑問を抱いた所で、強烈な閃光と音が目と耳に襲いかかってきた。

 

「敵の攻げ……き……ではないですね。これは、セシリアさんのビームなのです」

「さすがというかなんというか、とんでもない威力だと思いますです」

「まったくなのです。あんなものを作るなんて、さすがはラディウスさんなのです」

 カチュアの言葉に対し、何故か上機嫌でそう返すメルメメルア。


 そのメルメメルアの発言に対してカチュアはというと……

 

 ――そういう意味合いで言ったわけではありませんですが……まあ、メルお姉ちゃんが嬉しそうなので、敢えて訂正はしないでおきますです。

 これもいわゆる『恋は盲目』というものだったりするんでしょうか……です。

 

 なんて事を思っていたりした。

樹木に影響がないのは、まあ……ゲームでどう考えても地形が変わりそうな凄まじくド派手な魔法をぶっ放しても、地形は何も変わらないあれと同じ様な感じでしょうかね……

(たまに地形を変えるような魔法が出てくるのもありますが)


とまあそんな所で、また次回! 次の更新は4月13日(水)を予定しています!

……が、その次は最近多くて申し訳ありませんが、また1日多く空きそうな感じです。

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