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第6話 ガジェットの力。ゼグナム組の絆。

「まあ、ラディウスなら作れそうだよな。……ちと、頼りすぎて申し訳ない気持ちにはなるがな……」

 クレリテの発言を聞いたアルフォンスが、顎に手を当てながらそう答える。

 それに対し、

「あら、アルに申し訳ないと思う気持ちがあったんですね」

 なんて事を言って肩をすくめるリゼリッタ。

 

「……お前は俺を何だと思っているんだ……」

「周りに無茶振りしまくっている『猊下』ですが?」

 アルフォンスに向かって、リゼリッタが皮肉めいた言い回しをする。

 

「うぐっ! ……ま、まあたしかにゼグナム解放戦線の人間に対しては、そうかもしれねぇな……。だ、だが、さすがにゼグナム解放戦線の人間ではない者には、ほとんど無茶振りしてねぇぞ?」

 アルフォンスはそう答えた後、一度そこで言葉を切り、リゼリッタとクレリテを交互に見てから、

「つーより……リゼやクレリテたちは身内だからな。他よりも信頼しているというか、必ずやってくれんだろうと信じて、頼っちまうってのはあるな……。いかんせん、信頼出来ねぇ奴らが多いかんな、特に向こう側は。……すまん」

 なんて事を言った。

 

 クレリテとリゼリッタはそれを聞き、今の言葉は少しズルいと思った。

 向こう側では教皇の座を巡ってあれこれあった為、表立って何かしてくる事はないものの、何か重要な役割を任せるには信用出来ない人間が多いのは事実であり、それ故に強固な絆で結ばれているゼグナム解放戦線の中枢メンバーが、上層部に固まっているのもたしかであった。

 故にふたりは、アルフォンスから『信頼している』だの『頼っている』だのと言われたら、それに対して何も言えないし、むしろそう言ってくれる事に対し、好ましさすら感じてしまう程であったのだ。

 

「まあ……そう言われては仕方がありませんね。『台下』に座をしっかり渡すまでは、無茶振りに付き合いますよ……『猊下』」

 リゼリッタは少し呆れ気味の笑みを浮かべつつ、ため息混じりにそんな風に返す。

 

 実の所、内心では喜びの笑み100%なのだが、皮肉めいた事を口にした手前、さすがにそんな返し方をしてはチョロすぎると思われそうだったので、表面だけでもどうにか誤魔化そうと思い、緩みそうになる顔を引き締めて、そういう風にしたのだった。

 しかし……

 

 ――チョロいのだわ……。凄くニヨニヨと緩みそうな顔をしているのだわ。

 まあ、アルは気づいていないから敢えて何も言わないでおくのだわ。

 

 と、普通にクレリテには見破られていたりする。

 

「ああ、すまんがよろしく頼むぜ」

 ふたりに対しそう告げるアルフォンス。

 クレリテは自身もまた顔が緩みそうになっていたのだが、どうにか堪えて、

「――話を戻すのだわ。結局、ラディに頼んでみるのだわ?」

 という問いの言葉を投げかけた。

 

 それに対して「うーむ……」と唸り、しばし思案を巡らせるアルフォンス。

 しかし、他にこれと言って良い方法が思いつかず、

「……そうだな。他に手も思いつかねぇし、そうするしかねぇだろうな……」

 と、そんな風に告げるのだった。

1月5日にいけると思っていたのですが、無理でした……

が、なんとか1月6日には間に合いました。

もっとも、予定時間からは若干遅れてしまいましたが……


そして、次の更新なのですが、全体的に進行が遅れてしまっている為、

申し訳ありませんが普段の更新よりも1日程間隔が空きまして……

1月10日(月)の更新を予定しています。


なお、遅れるのは次回だけで、その次の更新からは普段通りの間隔に戻る想定です。

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