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第23話 大封印と氷晶。ガジェットの謎。

「何故、こんなものがここに……?」

 首を傾げながら言うリゼリッタ。

 

「……そういえば、セシリアが向こう側の世界とこちら側の世界を行き来し始めたのは、レスティア村での一件――魔軍事変で今回と同じ展開になった時からな気がするのだわ……」

 そう口にするクレリテに対し、リゼリッタはしゃがみこんで懐中時計型ガジェットを見つめながら、

「もしやその時にこれを?」

 と返した。

 

「セシリアがあの時、何かを見つけていた気がするし、可能性は高いのだわ」

 とそんな風に言ってきたクレリテに、リゼリッタはふと疑問を抱く。

「……というか、その辺りの話を聞いていないのですか?」


「……なんだかんだで、その辺りを詳しく聞く機会がなかったのだわ」

「仕方ないですねぇ……。まあ、それなら聞いてみる――いえ、聞いてもらうのが早い気がしますね。頼みましたよ」

 クレリテの言葉に呆れ気味にそう返すと、リゼリッタは向こう側を思い浮かべる。

 

 一瞬にしてクレリテとリゼリッタの目に映る光景が切り替わり、鉄筋の柱が等間隔に並ぶレンガの壁が視界に入る。


「……こっちに来たっつー事は、何かあったのか?」

 リゼリッタとクレリテに対し、アルフォンスがそう問いかける。

 

「あったのだわ」

「ええ。実は――」

 クレリテの言葉に続く形でリゼリッタはそう切り出し、ルドガーの件の顛末を説明する。

 

「……なるほどな。あの魔軍事変の時と同じような結末、か。しかも、例の並行世界間を移動出来る――つーか、危機に陥った際には過去に戻る事すら出来る――ガジェットが落ちていやがった……と」

「そういう事なのだわ。そして、あの時もあのガジェットが落ちていて、それをセシリアが拾った可能性が高いのだわ」

「なるほど、そいつを聞いてこいって事だな。……つーか、そういうのはもっと早く聞いとけよな……まったく」

 クレリテの説明に頷きながらもため息交じりにそう返し、やれやれと首を横に振るアルフォンス。

 

「うぐっ!」

「ま、いいけどな……大した手間でもねぇし。つーわけで、ちょっくら聞いてくるぜ」

 クレリテにそう告げたアルフォンスは、大封印を思い浮かべる。

 

 そして、大封印の前へと戻るなり、ラディウスたちにふたりに説明された通り、セシリアは魔軍事変の際にガジェットを拾ったのかと問いかけてみた。

 

 すると、それに対する肯定の言葉が、セシリアだけではなくラディウスからも返ってきた。

 そして、そこについて更に詳しく問いかけるよりも先に、手に入れたタイミングについて詳細な説明がされたので、アルフォンスは情報は十分だと判断。すぐに向こう側へと戻る。

 

 ――ビブリオ・マギアスの奴らも、こいつを……このガジェットを持っていやがるっつー事になるが……なら、どうして連中はこいつを多用して来ないんだ……?

 持ってはいるが、使えない……のか? それとも別の用途で使っている……?

 ……駄目だな、全然わからん。


 などという思考を巡らせながら――

なかなか執筆する時間が取れず、予定からほぼ1日遅れになってしまいました……


今回はクレリテたち視点で『向こう側の世界』への移動を描写してみました。

……ちなみに、以前『帝都にいる』と言っていた通り、帝都のとある場所になります。


といった所でまた次回! 

……なのですが、やはり時間的な余裕がない為、次回も少し空きます。

一応、12月12日(日)を予定しています。

……もしかしたら、いつもの更新時間よりも少し遅れるかもしれません……

(なるべく遅れないようにするつもりではいますが)

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