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第17話 大封印と氷晶。蠢く者たちと封印の要。

 一方その頃――

 

「なるほど……そのルドガーという人物が、ビブリオ・マギアスと繋がっていた……というわけですか」

 アルフォンスの話を聞いたラディウスがそんな風に言う。

 そしてそれに続く形でセシリアが、

「行った先が大本命とか、メルとカチュアも災難だね……。まあ、ラディのガジェットがあるから大丈夫だろうけど」

 なんて事を言って肩をすくめた。


「ま、クレリテやリゼもいるしな。余程の事がない限り、ビブリオ・マギアスの連中に遅れを取る事はねぇさ。むしろ……法国領内に連中が入り込んでいるという事の方が問題だ。早急に一掃出来れば良いんだが……」

 腰に手を当て、ため息をつくアルフォンスに、

「そちらについては何か手を打っているのですか?」

 と、ルーナが問いかける。

 

「ああ、異端審問執行官と聖堂騎士団を動かした。それと……ちょうど良い具合に冒険者ギルドに関する会議が行われていたんでな。そっちにも顔を出して、冒険者ギルドの方とも連携する方向性で話を進めといたぜ」

「なるほど……。たしかに、エレナさんやレインズさんたちなら何とかしてくれそう」

 セシリアがアルフォンスの話を聞いて、呟くように言う。

 

「潜んでいる奴を炙り出すには、どうしても時間がかかっちまうからな……。今出来る手と言ったらこのくらいだろう。ああそれと、カチュアについては戻ってきたら警護を強化しようと思ってる。ルドガーの件を鑑みると、中央(セントラル)聖塔(ジッグラト)も決して安全とは言えなくなってきちまったんでな」

 そう言って腕を組みつつ、首を横に振るアルフォンスに、

「まあ……それでも王国領内よりは安全そうですけどね」

 と、返すルーナ。

 

 ――もっとも、一番安全なのは向こう側へ移動してしまう事だと思うが。

 さすがに奴らも向こう側までは簡単に追って来られないだろうからな。

 ……ただ、ヴィンスレイドのように、向こう側からこちら側へ来ている例がある以上、それも絶対とは言えないが……

 

 そんな思考を巡らせていたラディウスに、アルフォンスが問いの言葉を投げかける。

「ちなみに……大封印の方はどんな感じなんだ?」

 

(おおむ)ね術式の構成は把握しました」

「マジか!? さすがというかなんというか……すげぇな……」

 ラディウスの返答に驚くアルフォンス。

 しかし、それに対してラディウスはこめかみに手を当てながら告げる。

「ただ……この先、ちょっとどうにもならなそうな場所があるんですよね……」


「どうにもならなそうな場所? そいつは一体なんだ?」

「あそこに、3本の剣を重ねたような紋様がありますよね?」

「ん? ……ああ、たしかにあるな。あれがどうかしたのか?」

 ラディウスの指さす方を見ながら、そう答えるアルフォンス。

 

「術式を調べた感じだと、あれを解除するには『専用の鍵』が必要なんですよ」

 そうラディウスが言うと、ルーナがそれに補足する形で、

「しかも、無理矢理解除しようとすると、より強固なロックがかかる仕掛け付きで……です」

 と、言う。

 

「なるほど、それはたしかに厄介だな。……んで、その専用の鍵ってのは……?」

「それなのですが……どう考えても入手出来なさそうな感じだったりするんですよね……」

 首を傾げるアルフォンスに、ルーナがそんな風に返す。


 それを聞いたアルフォンスは、更に首を傾げるしかなかった――

鍵とはなんなのでしょうか? という所で、また次回!

次の更新は……11月21日(日)を予定しています!

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