表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

262/636

第6話 大封印と氷晶。撃退、復元、そして扉。

 クレリテとメルメメルアは周囲を警戒するも、ウンゲウェダ・ドラウグが再び復活するような事はなかった。


「復活する気配なし……です。どうやら完全に倒せたみたいなのです」

「ふう……まさか横から来るとは思わなかったのだわ……。リゼがいなかったら危険だったのだわ……」

 クレリテはメルメメルアに対しそう返した所で、ハッとした表情になり、

「って! リゼ! 怪我は大丈夫なのだわ!?」

 と呼びながら、リゼリッタの方へと振り向く。

 

「――問題ありません。カチュアさんの回復魔法で傷は塞がりました。何故かついでに血も消えましたが……」

 まるで怪我などしていなかったかのように、冷静にそう返事をするリゼリッタ。

 そこへカチュアが説明の言葉を発する。

「あ、使ったのは回復魔法ではなくて、レストア――復元魔法ですです。なので、傷を塞ぐだけではなく、服も元の状態にもどっているというわけですです」

 

「え……? 復元魔法にこれほどの性能が……?」

「まあ、ラディウスさんが改良した魔法なので、そんなものなのです」

 驚くリゼリッタに対し、さも大した事のない当然の話だと言わんばかりの表情で、そんな風に答えるメルメメルア。

 

「その通りなのだわ。――私たちも治療と修理が必要なら使っていくのだわ」

「わかりましたです。あ、濡れた服も元に戻しておきましょうです」

 クレリテとカチュアもまた同じような感じであった。

 

 ――みなさん、英雄……ラディウスさんが生み出す段違い過ぎる魔法に慣れすぎて、感覚がおかしくなっていませんかね……?

 レストアの件だけではなく、ああもあっさりとウンゲウェダ・ドラウグを退けた事それ自体も、驚愕するレベルなのですが……

 でもまあ……クレリテが全面的に信頼し、アルがその力を欲っするその理由が良く分かるというものです。

 

 ……と、そんな事を思うリゼリッタだった。


                    ◆

 

 一方その頃――

 

「なるほど、氷晶の方はクレリテたちに任せたのね」

「ああ。あのメンツであれば、問題なく取ってきてくれるだろうしな」

 ルーナの言葉に対し、頷いてみせるラディウス。

 

 ――メルメメルア、リゼリッタ……。知らない名前の人物がふたりも増えているわね……

 特にメルメメルアという人の方は、ラディ、セシリア、そしてカチュアちゃんの共通の知り合いみたいだけど……どういう関係なのかしら? 

 それに……いつここに来て、そしてどうやって合流したのかも謎だわ。

 どうも私の知らない『何か』が、この4人の間にはあるっぽいけど……うーん、一体なんなのかしらね? 

 一番考えられるのは、ラディとセシリアの幼少期の頃の知り合いという線だけど……そこにカチュアちゃんが絡んでくるのが良く分からないのよね……

 

 ルーナがモヤモヤしたものを抱きながらそんな思考を巡らせていると、

「ついたぞ。ここが大封印だ」

 というアルフォンスの声が聞こえてくる。

 

 ルーナが顔を上げると、そこには大小様々な魔法陣が、まるで歯車の如く組み合わさりながら回転しているのが、術式解析――マジックストラクチャー・オープンなどをせずとも目視出来る、そんな奇妙で巨大な扉がそびえ立っていた。

ウンゲウェダ・ドラウグとの戦闘が終了した事もあり、一度、大封印の方へと話が移ります。

……とまあ、そんな所でまた次回!

そしてその次の更新ですが、少し空いてしまい申し訳ありませんが、10月18日(月)を予定しています!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ