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第13話 メルティーナ法国。インストールとリンク。

「そうだ。俺とクレリテを含めた、ここにいる全員にインストールされているガジェットだ。ちなみに、ラディウスたちがこれをインストール済みなのは、テオドールからの連絡で判明済みだから、説明は不要だぜ」

「という事は、クレリテと猊下は向こう側の世界に同時に移動出来る……のですか?」

 アルフォンスの説明に、そう問いかけるセシリア。

 

「おう、当然出来るぜ。俺、クレリテ、ディアス、そしておそらく出会った事はないだろうが、リゼ――リゼリッタの4人が『リンク』している状態だから、揃って移動するな。あと、行動のしやすさを考えて、敢えて俺たちとは『リンク』していないが、マクベインやテオドールも別の者たちとリンクしているな」

「それと、アメリアとルティカのふたりも、私たちとは別で『リンク』しているのだわ。ラディはふたりの事を知っているはずなのだわ」

 アルフォンスの説明に続き、クレリテがそんな事をラディウスに言ってくる。

 

「ああ、あのセシリアの護衛として雇われた冒険者か……。まさか、あのふたりがそうだったとはな……。というか、アルディアス枢機卿も『リンク』しているのか……なんか、色々納得だ」


 ――魔軍事変の時、アルディアス枢機卿が俺たちがやってきた事や、俺たちの使った魔法に関してあまり驚いていなかったのは、事前にある程度知っていたから……という事なのだろう。

 にしても、あの共鳴状態――『リンク』と言うらしいが、思ったよりも多いな。向こう側では割と手に入る物なのだろうか……?

 

 ラディウスがそんな思考を巡らせていると、

「たしかにね。というか、さっきの会談での……ルーナの両親にビブリオ・マギアスの奴らが接触を図ったっていう情報も、まさにそのふたりから得たって考えれば納得出来る話だしね。ルーナの宿酒場で働いてるって、ラディ、前に言ってたし」

 と、ラディウスの方を見て言うセシリア。


 ラディウスはそれに対し、たしかにその通りだと思いつつ、頷く。

「ま、そうだな。どうやって情報を得たのかと思っていたが……あのふたりがその場――あの宿酒場に居たのなら納得というものだ」


「うむ、あの情報はまさにふたりから得たものだ。もっとも……残念ながらヴィンスレイドの一件の時は、ヴィンスレイドの方が一枚上手だったがな」

「あれはまあ……その、私も不注意だったっていうのがありますし……」

 ため息をついて首を横に振るアルフォンスに、ふたりを擁護するようにそう返すセシリア。


「ああいや、別にふたりを責めているわけではない。心配せずとも大丈夫だ」

「そういえば、ふたりの救出とルティカ腕の件について、お礼が言えてなかったのだわ。ラディ、ありがとうなのだわ」

「ふむ、たしかにそうだな。――英雄ラディウス、部下を救出してくれただけではなく、ルティカに関しては腕の方も対処して貰い、誠に感謝する。ゼグナム解放戦線のリーダーとして、礼を述べさせて欲しい」

 クレリテとアルフォンスがそう言ってラディウスに頭を下げる。

 

「あ、いえ、あれはセシリアを助ける途中の……まあ、成り行きみたいなものですし、そこまでお礼を言っていただく程の事では……」

「成り行きでもなんでも、助けて貰った事には変わらぬ。ゆえに、礼を述べるのは当然の事だ。それと……言葉だけというのも何だからな。このガジェットをラディウスにお礼として渡そうと思う」

 アルフォンスはラディウスの言葉にそんな風に返すと、袋ごとガジェットをラディウスの方へと押し出した。

なにやら、新たにあのガジェットを得る事になりそうですが……

果たして4人目は……?


といった所でまた次回! 次の更新予定は……明後日、火曜日です!

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