第3話 逃避行。逃げる先は……
急な用事があった為、更新が出来ず、更新予定から1日遅れてしまいました…… orz
「それで……どこへ逃げるつもりなのだわ?」
皆が林の先で待っていたマクベインの馬車に飛び乗った所で、そうラディウスに問いかけるクレリテ。
「そこよね……。この辺りだと追跡されて、また捕まってしまう可能性があるのよね……」
「うむ、そうだな。レマノー村は論外だが、グランベイルとて安全とは言えまい。……いっそ、王都まで逃げるというのも手ではあるな。さすがに王都にまでは、まだ奴らの手も及んではいまい」
ルーナとカルティナが、その横でそんな風に言う。
「いや、もっと奴らの手が及んでいない場所へ逃げる」
「え? どこ?」
「――メルティーナ法国だ」
首を傾げるセシリアに対し、サラッとそう答えるラディウス。
「えっ!? ええっ!?」
「グランベイルのゲートで移動出来るんだよな? 連中の追跡を騙す事が出来るし、もしバレた所で、ゲートがどこに通じているかまではわからないだろ?」
「な、なるほど……言われてみると、たしかにそうかも……。で、でも、メルティーナ法国に全員で入るのって難しいような……」
ラディウスの言葉に納得しつつも、そこが気になり、クレリテとマクベインを交互に見るセシリア。
「ラディウス殿と皆様は、おそらく共に行動するであろうと考え、既に『英雄ラディウス一行』という形で、ゲートの使用申請を出し、許可が下りています。ルーナ殿なども、最近は英雄に近い存在だと言われておりますので、割と簡単でした。……というか、そうである事を見越していましたね?」
御者台のマクベインがそう答えながら、ラディウスの方へと視線を向ける。
「まあ、そうですね」
と、腕を組みながら平然とした顔で返すラディウス。
しかし、その内心では……
――いやまあ、実はそこまで考えていなかったんだけど。
最悪、無理矢理起動すればいいか、みたいな感じだったし……
無論、そんな事は口に出来ないが。
なんて事を思っていたりする。
そして、その横で、
「あれっ!? わ、私、いつの間にか英雄に近い存在になってる!? ……い、いい、いいのかしら? ど、どう考えても、勘違いだと思うんだけど……」
「……いやいや、普通にルーナは英雄に匹敵する力を持つと私も思うが……。どうしてルーナは、そんなに自己評価が低いのだ……?」
なんて会話を交わすルーナとカルティナ。
クレリテとセシリアも言葉こそ発さないものの、カルティナに同意するように頷いていた。
それを見ていたエレナが、
「……上にいるのが規格外すぎるからでは……?」
と、そんな事をボソッと呟く。ほぼ正解である。
◆
「……えっと……つまり、私たちもラディウスさんの『一行』として、メルティーナ法国へ足を踏み入れる……と?」
状況が飲み込めず、しばし情報を整理していたオードが、そんな風な疑問を口にすると、ラディウスの代わりにレインズが、
「そういう事みてぇだな。まったく……ぶっ飛んでいるのはガジェットの技術――魔法だけかと思いきや、考える事とやる事もぶっ飛んでいるな、ホント」
などと言って返す。
「本当にそうですね。まさか、いきなり入国が困難な事で有名な、メルティーナ法国へ逃げるという方法を取ってくるなどとは、さすがに思いもしませんでした」
などとエレナが同意の言葉を続けると、
「さすがはラディウスさんですです! 驚きの方法ですです!」
と、カチュアがラディウスを褒め称える。
もっとも……
――向こうの世界に逃げるのかと、ちょっと思いましたですが、さすがにそんな事はなかったですね、です。
なんて事を、カチュアは思っていたりしたのだが。
更新が遅れてしまいまして、誠にすいません……
ストックがなかった為、どうしても更新する事が出来ない状態でした。
というわけで……今回の話は書き上げたばかりのものです。
後ほど調整が入るかもしれません!(入らないかもしれません)
さて、そんなこんなで次回の更新ですが……本来なら明日なのですが、
ちょっと更新が難しそうな状況の為、明後日(火曜日)とさせていただきます。
申し訳ありません!




