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第1話 地下水路逃走作戦。地下水路へ。

 一方その頃――


「まさか、時間が戻るとはな……。さすがに驚いたぜ」

 オードの説明を聞いたレインズが肩をすくめる。

 そして、それに同意するように頷くオード。

「まあ、私も最初は驚いたものです」


「だろうなぁ。――んで、この地図通りに地下水路を逃げて、ギルドへ駆け込む……っていうのが、今取れる最善の策ってわけだな」

「ええ、そうなります」

 レインズの言葉に対し、オードがそう答える。

 

 何故、カチュアではなくオードが話しているのかと言うと、事前にカチュアとオードがラディウスたちと話をした事について語り、その結果、オードが『自分がそれに関してレインズに伝えた方が説得力があるだろう』という結論になり、敢えてこうしているのである。

 

「よし、わかった! 早速行動に移すとしよう。準備の方は問題ないか?」

「はい、こちらは問題ありません」

「私も問題ありませんです!」

 レインズの問いかけにそう返すオードとカチュア。

 

 それを聞いたレインズは頷き、後方――仮面の連中へ視線だけ向け、まだ距離がある事を確認。

 未来から戻ってきた事で、未だに所持したままになっていたラディウスから借りたガジェットを使い、加速魔法を発動する。

 そして……近くを行く人々によって、仮面の連中が上手く人影に隠れた瞬間、ふたりに合図をし、全力で走り出した。

 

 仮面の連中――ビブリオ・マギアスは慌てて路地から飛び出してくるも、加速魔法により走る速度の上がっている3人は既に遠くにおり、簡単に追いつけるものではない事を理解し、歯噛みする。


 そして逃げる側の3人は、レインズが地図に記されている地下水路への入口の場所を知っていた為、そのままレインズに先導される形で、地下水路へと駆け込んだ。

 

「これだけで撒けたらラッキーなんだが……そうはいかねぇか」

 レインズは、まだ遠いが階段を降りてくる音を聞きながらため息をつき、腰に手を当てて首を振った。

 

「このまま逃げるしかありませんです」

 というカチュアの言葉に頷き、レインズとオードが頷き、3人は地下水路を走る。

 

 地図に沿って地下水路を進んでいくと、想定外の箇所が幾つもあった。

 

 ――やっぱり、地下水路……特に古い方は、維持と管理の状況があまり良いとは言えませんです。

 あちこちが地図通りになっていない……崩落している箇所が多いですです……

 こういう可能性を考えて別ルートを幾つも用意しておいて正解でしたです。

 

 カチュアはそう思いながら走る。

 と、そこでレインズが、

「まずいな。別ルートの方も崩れていやがる。少し戻って回るしかないぞ……」

 と言った。

 

 カチュアがそちらに顔を向けると、たしかに崩落により進めなかった。


「戻ったら追いつかれませんかね?」

「これだけ入り組んでいるんだ。そうそう追いつかれたりはしないだろうが……」

 オードの言葉にそうレインズが返した直後、足音が響いてきた。

 

「なっ!? なんであいつら、こんなに的確にこちらの位置を把握してやがんだ!?」

 レインズが驚きの声を上げる。

 

 ――ま、まずいですです。一旦向こうへ行くしかありませんです!

 

 カチュアは心の中でそう叫び、メルメメルアのいるあの場所を思い浮かべた。

前回言った通り、ラディウス不在回となりました。

もっとも、次の話でもう出てきますが……


っと……そんな所でまた次回! 次の更新は明後日、水曜日の予定です!


それと……『ファンタジー世界の大魔道士、地球へ転移す ~異世界生まれの高校生?~』が先日から公開&更新されています!

こちらも併せてよろしくお願いいたします!

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