表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
119/636

第4話 次の場へ。隠蔽魔法と謎のガジェット。

「ここに透明化されているが、なにか――いや、ガジェットがあるな」

 と、見えないガジェットを手で触れながら言うラディウス。

 

「透明化というと……インビジブルタイプの隠蔽魔法です?」

「だと思うが……」

 ラディウスはそう言葉を返しつつ、インビジブルのような隠蔽魔法を解除する物は持っていない事に気づく。

 

 ――また向こう側に戻って作ってくるしかなさそうだな……

 

 だが、そう思考するのと同時に、

「でしたら、私が持っている魔法で看破出来るのです」

 というメルメメルアの声がラディウスの耳に入ってくる。

 

「お、それはちょうどいいな」

「ですです。早速使ってみるのです」

 メルメメルアはラディウスに対して頷くと、懐からブローチ型のガジェットを取り出し、それを透明化されたガジェットがあるはずの方へ向ける。

 

「――アンカバーズグレアッ!」

 メルメメルアがそう言い放つと同時に、まばゆい光がブローチから放たれ、ガジェットがあるはずの場所を包み込む。

 

 そして程なくしてお椀状の金属板が取り付けられた鉄の箱といった雰囲気のガジェットが姿を表す。

 良く見ると、鉄の箱の方にはダイヤルのようなものが幾つもあった。

 

 ――これは……見た事のない形状だな。

 強いて言うなら、この世界の物ではないが……大型無線機とパラボラアンテナを足したような……そんな感じだな、これは。

 

 ラディウスはガジェットを見回しながらそんな事を思う。

 

「このガジェット……どこかで見た事があるのです……」

 メルメメルアが首をひねりながらガジェットを見て、そう口にする。

 

「そうなのか? 俺は初めてみたが……」

「……見た事があるのは最近だったはずなので、多分、ラディウスさんが元々いた時代――場所には、存在していなかったのではないかと思うです」

「最近……? という事は……作られた物って事か?」

「あ、いえ……作られた物ではなかった気がするですが……」

 ラディウスの問いに歯切れ悪くそう答えるメルメメルア。

 たしかに見た事はあるのだが、いつどこで見たのかが思い出せず、絶対そうだとは言えなかった為だ。

 

「んんー、すいませんです。どうにもちょっと思い出せないのです。でも、持って帰ればすぐに判明するはずなのです」

「なるほど……。まあそれなら、回収して持って帰るとしようか」

 ラディウスはメルメメルアにそんな風に言いながら、そのガジェットを手に取り、ストレージへと放り込む。

 そして、周囲を見回しながら、

「――他には何もなさそうだな。逆探知魔法が反応していないし」

 と、逆探知魔法のガジェットを使いながら告げた。


「んー、でしたら、帝都に戻るです?」

「そうだな……。それ以外、出来る事はなさそうだ。……しかし、思ったよりも厄介というか、一筋縄ではいかない相手のようだ……」

「たしかにとんでもないのです。……問題は、レゾナンスタワーで何をしていたのか、何故私たちを襲ってきたのか、その辺がさっぱりな事なのです」

「まあ……なんだ? 回収したガジェットが有力な情報となる事を願うしようか」


 ラディウスとメルメメルアは、そんな事を言いながら帝都へ戻るべく歩き始めるのだった――

というわけで、再び帝都です。

今回は、ほとんど進展のないストーリーという感じでしたが、

次回以降はストーリーが大きく進展する予定です!


さて、その次回ですが……現時点では月曜日を予定しています。

遅い時間にならないようにしたいとは思っています……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ