表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

101/636

第8話 ふたつの世界。続・ドールガジェット戦。

「い、急いで隠れるです!」

 メルメメルアが慌てながら言って、物陰に移動しようとする。

 

「ん? あ……! 待った!」

 先程まで馬車の中にいた事もあり、状況把握が若干遅れたラディウスだったが、即座にメルメメルアにそう呼びかけて移動を静止する。


 そして、すぐさま作ったばかりのガジェットを使い、障壁魔法を発動しつつ、声を大にして続きの言葉を紡ぐ。

「俺の後ろに来てくれ! あれは物陰で――機材の残骸程度で防げるようなものじゃない! 纏めて消し飛ばされるだけだ! こいつで防ぐ!」


「りょ、了解なのです!」

 ラディウスの言葉を聞き、メルメメルアは半ば反射的に、そして勢いよく飛びつくかのような動きで、ラディウスの背中にピッタリと張り付いた。

 

 直後、「SBMBBHSYYA――!」という、もう1体のドールガジェット――キリングアイドル同様、声とは言い難いノイズめいた音を発するスナイプフィギュア。

 と、同時にアームの掌部分にある結晶体が眩い光を放った。

 

 キュィィィィィン! という甲高く、そしてけたたましい音と共に、スナイプフィギュア自身よりも極太の、ピンク色のビームが結晶体から照射される。

 

「わわわわわー!? なのですー!?」

 ビームに飲み込まれた状態になったメルメメルアが声を上げる。


 しかし、ラディウスの展開した障壁によりビームは遮られ、ふたりの立っている辺りだけはビーム自体には触れていない。

 まるで、激流のど真ん中にある岩場に立っているかの如く、周囲をピンク色の光の奔流が、物凄い勢いで流れていくのが見えるだけだ。

 

 程なくしてビームの照射が終わり、障壁魔法が解除される。

 メルメメルアが後ろを見ると、先程まで数多あった謎の機材の残骸が全て消し飛んでいた。

 

「お、恐ろしい威力なのです……。あそこに隠れていたら、たしかに跡形もなく消し飛ばされていたです……」

「よし、割と余裕で耐えられたな。――あと2発……いや、3発くらいはいけるか?」

 恐怖に竦むメルメメルアにラディウスがそんな事を言う。

 

 ――ガジェットドールのあの攻撃の破壊力がシャレになってないですが、ラディウスさんの障壁魔法もわけがわからないのです……っ!

 

 なんて驚愕の言葉を、メルメメルアが心の中で叫んでいると、

「たしか……あれを放った後は、少しの間だが全性能が低下するはず……。性能が回復して再びチャージされる前に叩き潰してしまおう」

 と、そう口にするラディウス。


 そして、片面に4つの丸い穴が開いている縦長の箱のような物を構え、スナイプフィギュアのいる方へと、4つの丸い穴が開いている面を向けた所で言い放つ!

「いけっ! テトラエレメンタルミサイルッ!」


 ドォン! という衝撃音と共に、4つの丸い穴からそれぞれ、岩礫、氷礫、火球、雷球が超高速で打ち出された。それも1発ではなく、3発ずつだ。

 

 まさに魔法のミサイルと言っても過言ではない、そんな4種3連の魔法攻撃は、瞬く間にスナイプフィギュアへと接近。

 そのまま吸い込まれるかの如く、全てがほぼ同時にアームの掌、ボディ、ヘッド、レッグへとそれぞれ連続して着弾した。

 

「UWGYAADGTSJD――!」

 断末魔の如きノイズ音が響き渡ったかと思うと、スナイプフィギュアはその身体のいたる所から黒煙を噴き出し始め、それに合わせるようにして、その場に崩れ落ちた――

続となっていますが、続々とかはないのでご心配なくw(何)


さて……次回の更新ですが、明後日の土曜日を予定しています。

相変わらず1日置き更新状態が続いており、誠にすいません…… orz

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ