閑話12の3、有機ナノマシン~夢の技術だろう~
ナノマシンによる治療ができたら素晴らしい。
夢物語、夢の技術だろうが・・・・。
新型コロナウイルスだけでなくこれからも出現してくるであろう未知の病原体と戦っていくためにも体内の免疫システムに排除されない究極のナノマシンが必要だ。
このナノマシンにはどんな性能が必要か?
まずは病原体を鑑別して攻撃排除する。
人体に有害な存在、つまり病原体であることを識別する鑑定能力を持たせなくてはならない。
病原体であることを確認したら人体の細胞や組織に影響を与えないように攻撃する。
病原体を構成する物質を分解して単糖類と水とアミノ酸にする。
分解物が陣地に悪影響を与える物質では困る。
酸素は人体に必要な物質だけど活性酸素なんかだと細胞を傷つけるから注意が必要だろう。
だからそのあたりもよく配慮して無害な物質に分解することが必要だ。
それから分解時に余計なエネルギーが出ても困るよね。その辺は難しいかな?
ナノマシンの動力源にすればいいか。
次に必要な性能は細胞を修復して正常に活動させるというものかな。
病原体によって破壊された細胞や組織の修復を行う機能を持たせたい。
まずは破壊されて不足してしまった細胞は何かということとその量と部位を把握する。
不足している分の細胞を作り、なくなってしまったところに補充する。
細胞の自己増殖を促進するのでなく、細胞を作り出すのだ。
個人の体細胞の持つDNAはすべて同じだ。
だからその情報を読み取りその場に必要な分化した状態の細胞を再生する。
そして必要な場所に配置していく。
もちろん、細胞同士の接着もしっかりとサポートしなくてはいけないよね。
さあ、これで体は再生される。
これでミッションコンプリート?
ちがうよ。
人体が傷つくときには水やら有害物質やらそこにあってはいけない物質ができてしまう。
例えば肺炎では水が溜まる。そう肺炎を起こしたら溺れてしまうという訳だ。
この水を排除しなくてはいけない。
ナノマシンが転移魔法を使えるようにすればいいよ。
いやいや、無理だろう。
そうなったら血管に入れて運んでもらったり肺なら呼気の中に多めに入れて排出するというのが現実的かな?
え、このナノマシンの話が非現実的だって。
分かっていますよ。
夢物語だから。
でも魔法よりはいいだろう。
魔法が使えたらナノマシンに回復魔法を使わせているよ。
兎に角、溜まった異物や有害物や多すぎる物、そこにあってはいけない物質を除去する。
これが仕上げだよ。
そんな能力を持つナノマシンが作れればいいのにな〜。
異物と認識されないように有機物の方がいいよね。
有機ナノマシンがいい!
お読みいただきありがとうございます。
評価やブックマーク、ご意見やご感想をいただければ幸いです。




