08話
コンビニに行って、パンと飲み物を買ってくる。
飲み物はやっぱりペ〇シだよね。
炭酸最高。
少しだけ落ち着いた。
いつの間にか消えていたから、もう一度自分のステータス画面を見ようとしてみる。
直ぐに出てきた。
突っ込みどころは多いが、先ずはレベルだ。
レベル281、見間違えてはいない。
適当な人のステータスを見ようとしてみる。
レベル0。
・・・・・・・0?
他の人も見てみるが、皆0。
一人として0以外がいない。
1ですらないのか。
レベル差281、文字通り桁が違う。
能力値も大体10前後、数千あるからこれも桁違いだな。
ただ、自分もそうだが、INTが高めでSTRとVIT、後LUKが低い人が多い。
現代人故だろうか、LUKが低いのはきっと仕様ということにしておく。
悲しくなるから。
次にアビリティ。
そこに書かれている、魔法の濾過膜 の文字。
どうやらこのステータス画面的には、特殊能力のことをアビリティとしているらしい。
それなら今後はアビリティと呼称しよう。
それで終わりではない。
その横にレベルが書かれている。
魔法の濾過膜 Lv824
なんだろうか、これ。
コメントに困る。
まぁ、後回しだ。
他にはスキルというのもある。
俺はどうやら『ステータス』と『鑑定』の二つのスキルを持っているらしい。
名前と状況から考えるに、ステータス画面が見えるようになるのが『ステータス』、他人のステータスが見えるようになるのが『鑑定』だろう。
手に持っているペットボトルを『鑑定』してみる。
するとステータス画面と似たウィンドウが出てくる。
見てみると、ペ〇シの説明文が書かれている。
やはり『鑑定』は他人のステータスが見えるようになるだけではなく、ものを鑑定するスキルって事か。
基本だな。
実に基本に忠実だ。
因みに、この二つのスキルにもレベルがあるようだ。
『ステータス』Lv10
『鑑定』Lv7
とある。
他人を鑑定したときに情報量が少なかったのは、レベル差って事なんだろうな。
その下には、残スキルポイント 18 ▼ と書かれている。
▼ に意識を向けると、その位置から別ウィンドウが出てくる。
それは、多分習得可能なスキルの一覧だった。
スキルの名前と必要ポイントだと思われるものが書かれている。
一番上には、自動習得という文字がうっすら光っている。
試しに押してみる。
すると光らなくなった。
もう一度押してみるとまた光る。
自動の反対は手動だろうから、意図せずスキルポイントを振らないように消しておく。
ざっと目を通すと、一ヶ所スキルの横が数字ではなく『━』になっている。
『ステータス』だ。
カンストって事だろう。
『鑑定』を探すと横の数字は64とある。
そうだろうとは思っていたが、ポイントが足らず上がらなくなったようだ。
他のは大体1だが、幾つか10とか100とかいるものもある。
気になるスキルもあるが数が多すぎる、後にしよう。
ウィンドウを消すように念じると消えた、これでいいようだ。
一番下には『転生』の文字がうっすら光っている。
・・・・どうしろと。
押したら死んで生まれ直すのか?
最後に見ないようにしていたものを確認する。
種族である。
さっき他の人を『鑑定』していたときに見たが、全員人間と表示されていた。
当然である。
それ以外が混ざっていたら怖いよ。
だが残念ながら、そのそれ以外が自分である。
実はこう表示されているのだ。
地仙 と。
ゆっくり落ち着いて考えるために、さっさとホテルに泊まることにした。
考えなければいけないことが多い。
突っ込みどころが多過ぎて、既に精神的に疲れている。
しかし後回しにしても解決はしない。
諦めて『ステータス』を使う。
上から順番に見ていこう。
名前 藤井 達也
種族 地仙
性別 男
年齢 38
状態 通常
おかしなところはない。
ないったらない。
次に
レベル 281
これもおかしくない。
きっとそうに違いない。
その下に、HP・MP・SP・STR・DEX・VIT・AGI・INT・MND・CHR・LUKの各能力値が表示されている。
この数値も実に普通だね、普通普通。
更に下には、スキル・残スキルポイント・アビリティが表示されている。
3つか、多分少ないのだろう。
もっとがんばって覚えないといけないね。
次だ。
一番下には何か文字が書かれているような気がするが、きっと目が疲れているだけだろう。
以上。