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10話

 日本一周水晶砕きの旅、を始めて二月くらいが経った。

 まだ東京までしか行けていない。

 多分人の移動が激しいからだろう、次の日にはまた結構な数が集まる。

 それで躊躇い時間がかかってしまっているのだ。

 後は単純に数が多い、砕くのに相当時間を取られる。

 一旦家に帰ってたし。

 尤も、だからといって問題もないが。

 今の俺は無職。

 仕事に追われる必要はないのだ。

 ・・・・・言っててこれはないなと思った。

 まぁいい、本当のことではあるし。

 それより、とんでもない事が発覚した。

 前から魔法の濾過膜(マジックフィルター)はMP的なものを使っていると思っていた。

 まぁ、大間違いではなかったが、使っていたのはMPではなくSPだった。

 因みに、『鑑定』はMPだった。

 『鑑定』すると『霊力。なくなると消滅する。』とか書いているあれである。 

 ふと思い出して確認しようとステータス画面を見ながら(フィルター)を使ってわかったのだが、直ぐに背筋が凍った。

 初めて魔法の濾過膜(マジックフィルター)を使えるようになったあの日、気絶するかの様に倒れて寝込んだのは、魂が消滅しかけていたからかもしれないということに思い至ったからだ。

 今となってはSPも膨大となり、消費が少ない(フィルター)程度では頑張って使っても誤差程度にしか消費出来ないが、当時使い過ぎていたら消滅していたかもしれないのだ。

 テンプレ転生ものの中には、幼い頃から魔力を消費して強化するというものも少なくない。

 それを参考にしていたら危なかった。

 というか、やりすぎて消滅した人もいそうである。

 魂が消滅したらどうなるのかわからないが、肉体も消滅するって事はないだろうから、多分原因不明の突然死とかと思われるのだろう。

 心臓発作とか。

 くわばらくわばら。

 

 あれからもレベルはどんどん上がった。

 レベル538になり、スキルも幾つか取った。

 先ずは『スキルポイント増加』を最高の10に、次に『取得経験値増加』と『必要経験値減少』も10にした。

 『取得経験値増加』は1レベルで1割増『必要経験値減少』は5厘減だった。

 他には『物品収納』も取った。

 これは他とはパターンが違って、最初の100だけで終わりだった。

 代わりに『無限収納』なるスキルが増えたが。

 当然取った、500とかいたけど。

 効果はそのまま『亜空間にものを収納する。』

 どちらも同じ表記である。

 伝わるけど、ちょっと親切心が足りないなとか考えてしまった。

 書かれていないが時間の経過もないようだ。

 後、生物は入らない、基本通りだ。

 これのお陰で、集めた資金の保管に苦労しなくなった。

 区別もフォルダーっぽいもので出来るので、ジャンル分けとか可能である。

 まるでPCを操作しているようだ、ウィンドウとか言ってる時点で今更だが。

 想定していなかった機能、魔法の濾過膜(マジックフィルター)からの直接収納なんてものもある。

 ふと出来るかなと思ってやってみたら出来た。

 これのお陰で、集めたものを人目に晒さず収納可能になった。

 地味に嬉しい。

 後は『アビリティ強化(魔法の濾過膜(マジックフィルター))』『強運』『激運』『手加減』『隠蔽』『偽装』『睡眠耐性』の順に取った。

 『鑑定』も10に上げた。

 『睡眠耐性』は5までだが、ポイントが足らなくて。

 『アビリティ強化(魔法の濾過膜(マジックフィルター))』はよくわからなかった。

 鑑定結果も、『アビリティを強化する。』しか書かれていないし。

 魔法の濾過膜(マジックフィルター)自体が既に強くなりすぎていて、違いがわからなくなっているのだ。

 枚数が11枚に増えているのは確認しているが、他は最早確認するのが困難だ。

 その上で『アビリティ強化(魔法の濾過膜(マジックフィルター))』取得後に枚数の変化はなかった。

 ただ、確認は出来なかったが強化しないという選択肢はない。

 そもそも魔法の濾過膜(マジックフィルター)が大本なのだ。

 これが強化出来るというなら強化するのは当たり前のことだった。

 例え強化の程が確認できなかったのだとしても。

 魔法の濾過膜(マジックフィルター)のレベルも1087とかに上がっているので仕方ないのだろう。

 1000超えとかどこまで上がるのか。

 スキルは、少なくとも今のところは10までしかないのに。

 『強運』『激運』は、そのままLUKの能力値を100と300プラスするというものだった。

 ポイント消費も同じである。

 これも効果はわからないが上げておいた。

 運とかどう頑張っても上げようがないのだ、上げられるというなら上げておくことに越したことはないだろう。

 『手加減』は期待通りの性能だった。

 10しか消費しないのに、能力値に最大で100分の1の制限をかけられるようになるのだ。

 『手加減Ⅱ』というのが増えたが、これは止めておいた。

 『手加減』だけで十分制限されるからだ。

 何れ必要になるかもしれないが、少なくとも今はまだいらない。

 『隠蔽』は『他者からの鑑定を阻害する。』らしい。

 隠し事がある身だ、あった方がいいだろう。

 ただ、上げる際に実験をしてみた。

 自分を鑑定しながら上げたのだ。

 結果、『鑑定』と『隠蔽』だと『隠蔽』のほうが上で、『隠蔽』のレベルが低いと『鑑定』を阻害できなかったが、同じレベルになると『鑑定』出来なくなった。

 『隠蔽』を上げきると、『偽装』が出てきた。

 これは『ステータスを偽装する。』らしい、そのままである。

 今はまだ上げていないが、『鑑定』を上げきった後に『看破』というスキルが新たに出てきたので、多分この『看破』を阻害できるのではないかと予想している。

 使ってみると、『鑑定』で表示される内容の全てを偽の情報に書き換えられた。

 なので、他の人の鑑定結果を参考に、普通の人にしか見えないように書き換えておいた。

 スキルはオフにも出来て、『隠蔽』を切ってから鑑定すると書き換えた後の内容が表示された。

 ステータス画面では元の内容が表示されているので、自分が間違えることはない。

 これで『鑑定』持ちがいても安心である。

 見られるよりはマシとはいえ、見えないことそのものが何かあるといっているも同然なのだから、『隠蔽』は切っておいて、『偽装』の偽情報を普通に『鑑定』出来るようにしたのだ。

 『偽装』も10まで上げてあるから、仮に『看破』レベル10がいたとしても見破れないだろう。

 下位のパターンから考えて。 

 更に上があるならお手上げである。

 『偽装』の上位っぽいものは出てこなかったからだ。

 そこまでする必要があるのかどうかはわからないが、やれることがあるならやっておくべきだろう。

 ポイントも足りているのだし。

 『睡眠耐性』もそのまま『睡眠に耐性を得る。』だ、参考にならない。

 寝なくてもすむようになる事を期待して取ったが、多分正解だ。

 睡眠時間を大分少なくしているのに平然としている。

 これで活動時間を増やすことが出来る。

 黄色と黒の人になる人も近い、多分。


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