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ヤツの歌  作者: 安良久 理生
3/3

3番

 ここまでお付き合い下さり、感謝を。

♫ ヤツはウンコで空飛ぶぜ

  宇宙の果てまで飛んでくぜ

  クサイクサーイ

  クサイクサーイ

  ブラックホールも吸い込まない



 宇宙の船乗りたちが何世代にもわたって語り継ぐ、一つの伝説があった。

 この広大な宇宙を何百年、何千年も彷徨い続けている神がいる、と。

 その正体は誰も知らない。ただ、何人なんぴとにも邪魔されずに無限にも思える長い時を孤独に飛び続けているのだと言われている。


 その神が飛んだ跡には、延々と続く長く黒い航跡があり、うっかりそれに近づいてしまえば神の怒りに触れて船ごと存在を消されてしまうと恐れられていた。誰も側に寄ることを赦されたことが無いと伝えられていた。

 その起源を、はるか昔に滅んだ地球と云われる星に求める者もいたが、数少ない地球人の子孫たちは誰も

その神の由来を知らなかった。


 そのような神など居ない、という者がいる。

 自分は星を襲った神の怒りからの生き残りだという者がいる。

 神がブラックホールの中に入ったあと、事象の地平線から何事もなく抜け出した痕跡を見たことがあるという者もいる。

 数々の否定や噂、法螺話、目撃談が伝説を彩っていく。それは今も広がり続けて神の正体をますます遠く、深い場所へと追い立てていった。


 誰もその真実を知らない。


 伝説がただひとり、宇宙そのものがこの世にある全てのエネルギーを食い尽くし、最期に残った力でどこか遠い世界まで届く、光り輝く死を迎えるその日まで、その手に触れることを赦すことなく永遠の存在であり続けるだけなのだ。

 最後までお付き合いいただき有難うございます。

 いきなり展開変わってますが、SFタグはこの3話目のためにつけました。

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