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MIDNIGHT  作者: 赤良狐 詠
チャプター1 日常+非日常
5/16

『渋谷』

 真夜中。東京都渋谷区円山(まるやま)町某所。クラブエンプティ。深夜一時半頃。


 大音量と大勢の客でごった返すクラブ。鳴り響く音楽と照明のレーザーやストロボに合わせるように人々は熱狂する。それはまるでどこかの神を崇める宗教の様だ。

 四月に入ってから新生活が始まり、上京してきた人もここにはいるだろう。それに寒い期間に冬眠していたパーティー好きな奴らも外に出始める。


 ここにいる人々の望む物が何であれ、この場所にいる時間だけは、自分の本当の姿を晒しているのではないかとさえ彼は思った。


《平日なのにこんなに人がいるんだな。初めて来たけど、俺は何が楽しいのか分からないな》


《ただ自分が理解出来ないだけじゃないの? 人が集まるんだから、惹きつけられる何かがあるはずよ。私はそう思うけど》


 彼は目線を右肩に乗っているフェアリーに向ける。前腕程の小さなフェアリーはまるで『ピーターパン』に出てくるティンカーベルみたいだといつも思う。

 ただイメージと違うのは外見もそうだが、意外と口が悪い所だ。服装は能力で自由に着替えており、今日は可愛らしいデニムワンピース姿だ。


 今は認識阻害を使っていて、能力を持たない普通の人では彼女の姿は見えない。二人はこの場での意思疎通をテレパシーで行っていた。


《ここにいることに間違いはなさそうね。やっぱり力を感じるわ》


《フェアリー程じゃないけど微弱に俺も感じるよ》


《この反応、間違いないと思うわ。(くすぶ)っているみたいね。破壊衝動を抑えている感じだわ》


《相手はどんな場所でもお構いなしってことか――》


《真上に感じる! つかさ! 上の階に行って!》


 新藤しんどう(つかさ)は、地毛の銀髪のような白髪がフロアの照明が当たる度に、毛先が青のグランデ―ションのように輝いて見える。服装は赤と黒を基調としたチェック柄のロング丈の長袖シャツに、数年穿いてきたジーンズにスニーカー姿だった。

 入る前は自分の服装が場違いではないかと思っていたが、ドレスコードは特に無いようでそれぞれ好きな服を着ている――中にはどこでそんな服が売っているのか分からない奇抜な格好の人もいた――。

 うるさい音楽に合わせ踊り狂う人混みを潜り抜けながら、彼は相手の気配が感じる場所を目指した。


 こんな人が多い中でも個別にコミュニティーはあるようで、集まって話し込んだり、そこから他の集団に紛れたり離れて行ったりを繰り返している。

 その大半はナンパ目的もあり、相手をその気にさせようと性別問わず、欲望を剥き出しの者達もいた。その逆に全く他人に興味が無く、その場の雰囲気と奏でられる音楽に陶酔していると思う人達もまた然り――。


 この箱の中にいる大抵の人が一夜を一人や仲間と過ごすことが目的ではないようだ。枝分かれする新しい出会い、この瞬間の快感を求めているのかもしれない。司はクラブ内で押し合っている人達を横目に通り過ぎていく。

 余談だが、この円山町付近にはラブホテルがごった返している。ここにいる誰もが、この夜に賭けているのだろう――くだらない――。


「お兄さん一人? ねぇ? 今から乾杯するんだけど一緒にどう?」


 話しかけてきた無数のエクステを付けた女を無視し、自分の目的を済まそうとして歩く速度を速めた。ここに女あさりに来たわけではない。話しかけた女は、司に無視されているので「もういい」と勝手に怒って人混みの中に去って行った。


 一階のフロアを抜け出してドリンクカウンターを通り過ぎ、階段を上り始める。そこにも人混みがあり、男女が階段でそこら辺に座っていたり、立ちながら駄弁(だべ)っていた。さらに階段の踊り場にも集まってやはり駄弁っている人がいた。会話の内容は対して重要な話をしている訳ではないことが聞いていて分かる。


 ここまで人が多いとさすがに気が滅入る。司にとって人生初のクラブは迷惑千万この上ないことのようだ。浮足立つことがここにはない――自分にはどうも性に合わない――。


 二階に上がってドリンクカウンターを通り過ぎ、メインフロアに入る。二階のフロアでは一階と違うジャンルの音楽が鳴り響いていた。ここに『犯人』がいる。フェアリーが相手の居場所を確かに感じる距離まで近づいた。


《司! いたわ! あの長い黒髪の男!》


 フェアリーの指差す方向を見た。長い黒髪で青い長袖シャツで茶色のワイドパンツの男がいた。司は男に向かって歩き始める。男は音楽に酔いしれていて、周りのことなど気にしていないようだった。

 司が男の肩を叩いた。男は突然に肩を叩かれたのでその顔から読み取るが、決して好意的にこちらを見たわけではない。


「あぁ?」


 むかついた! 折角大好きな音楽に酔いしれていたのに。男は肩を叩いた相手を睨み付けるが、その肩に小さな人形のようなモノがいる事に気付いた。それには透明な羽が背中に付いている。そして、その人形みたいなモノは動いている!


《あなたは罪を犯した。でも、人に手を出してはいない。まだ遅くはない。これが最後のチャンスよ》


「ッ!? あ、頭の中で声が!? そ、それが喋ってるのか?」


 男は頭の中で女の声が囁かれた。それは周囲に響いている音楽の音とは関係なく聞こえた。男は動揺し始める。司は男に聞こえるような声で話しかけた。


「彼女は『導く者』。そして『見届ける者』」


「はぁ?」


「あんたが渋谷で起きてる『放火事件』の『犯人』なのは分かってる」


《あなたの力はあんなことの為のものではないわ。犯した罪は消えることはない。贖罪の時よ》


 男は言われていることを理解し始めた。彼の心は話を聞いている間は冷静を保っていた。だが、それはすぐに苛立ちへと変わっていく――むかつく――。


「お前も……力を持ってるのか?」


「そうだ。だけど争うつもりはない。大人しく警察に自首してくれないか?」


「はぁ? バカかテメー! ふざけたこといってんじゃねぇー!」


 男が怒鳴り始めると周囲がざわめき始めた。喧嘩が始まったと思ったのだ。司は男を落ち着かせようと話し出す。


「ここで争う必要はない! お願いだから落ち着いてほ――」


「うるせー! 俺はこれまでむかつく時には色んなモンを燃やしてきた! むかつく上司! むかつく仕事! むかつく毎日! 燃やしたらスカッとすんだよ! 気持ち良いんだよ! あの瞬間が!」


 フェアリーは男の力が増大していくのを感じた。


《司! 危ない!》


 それは一瞬だった。男の瞳は紫色になり、両腕を司に向け炎の玉を放った! 司は咄嗟に右手を前に出し、バリアを張ってそれを防いだ。その瞳は紫色に輝いている。周りにいた人達が突然の大事に悲鳴を上げる。


「きゃあぁぁぁぁー!!!!」


 突発的な事件にフロアで鳴り響いていた音楽は止み、その代わりに悲鳴と怒号が支配を始めた。そして、言いようのない恐怖が蔓延していく。男の両腕には炎が燃えたぎっていて顔は微笑しており、それは初めての力のある物同志で戦えることに興奮しているようだった。


「ははは! これは面白い。ははは」


 逃げ惑う人達が司にぶつかるが、彼はそこから一歩も動かない。その目は、騒ぎを起こした男をただ睨み付けていた――。


 同時刻。東京都渋谷区笹塚某所。覆面パトカー車中内。


 運転席にいた陽菜は、瞳が紫色になり二つの力を感じた。


「後藤係長! ホシが力を使っています! 円山町付近です!」


「木村警部! 急げ!」


 後藤は窓を開けサイレンを車の上に付けた。覆面パトカーのサイレンが鳴り始め、後藤はすぐに無線で連絡を入れる。


「こちら後藤! 野原警部! 小野寺おのでら警部補! 至急円山町方面へ急行せよ! 繰り返す! 至急円山町方面へ急行せよ!」


『こちら野原! 了解! 円山町方面へ急行します!』


 その後、後藤はすぐに拡声機で通行中の車両に呼び掛ける。


「道を開けてください! 緊急車両通過します! 緊急車両通過します!」


 陽菜は感じたもう一つの力の存在を気にしていた――今まで感じたことのない強大な力だった――。

 後藤は長年の経験と鋭い勘で、陽菜が何か引っかかっていることがあるのではないかと察した。


「木村警部。どうした? 何かあるのか?」


「実は……ホシ以外にも能力者がいるようなんです。それは今まで自分が感じたことのない凄まじい力なんです」


 後藤は右手で頭を掻いた――今円山町で一体何が起こっている――。


「そうか。今考えても仕方ない。現場に行けば分かることだ。ここからなら十五分くらいで現場に着けるはずだ! 小野寺警部補の『力』の手錠と銃は点検済みか?」


「はい! 小野寺君の力を感じてます。後藤係長の持ってる物でも感じます。大丈夫です!」


「了解だ。急げ木村警部!」


「はい!」


 同時刻。東京都渋谷区円山町某所。クラブエンプティ。


 二階の混乱は一階にまで広がり、扉に人が溢れていた。スタッフは「落ち着いて下さい」と「押さないで下さい」という言葉だけで事態を収拾できないでいた。だが、スタッフの制止を振り切って大勢が路上へと逃げていく――。


 何度か炎の玉を投げたが、司のバリアが強力なので男は必死に考える。こんな状況になったことがなかった。今まで一度も自分の力が及ばないことはなかったからだ。それは相手ではなく、物や建物だったからでもある。

 男の苛立ちが募っていき、それがすぐに顔に出る。相手には異様な威圧感がある。どうやら力もかなり強いようだ――それがとてもむかつく、むかつく――。


 二階のフロアには人がいなくなり、二人だけとなった。司は周囲の人を巻き込んだ男を睨んでいた。彼には理解できない――どうしてこんなことができる――。


「やめろ!」


「司!」


「おらぁぁぁぁー!!!!」


 男は次に激しい炎を浴びせる。しかし、司はまた右手だけのバリアで受け止める。バリアを貫通する事ができない。男は本気で相手を燃やしてやりたいと思っていた。それはとても歪んだ感情。彼は今とても歪んでいる。

 男は炎を止めると目を閉じた――集中しろ集中しろ集中しろ――。

 男の身体が床から宙に浮き始め、身体を炎が包んでいく。髪から肌まで細胞という細胞が火へと変わって全身が炎に包まれた男は、まさしく火の男となった。着ていた服などは燃え去り、解放された強い力に、男の心臓は早くなり気持ちは高揚する。


「ははは! これが俺の本当の力だ! これならどうだー!」


 男はさらに強力な炎を放ってきた。だが、司はやはり片手だけのバリアを張った。それをどうしても破ることができない。攻撃が当たったバリアから跳ね返った炎が周りに飛び散っていく。それがフロアに転がっていた紙コップやチラシに引火し燃え始めた。

 二階のフロアが徐々に炎に包まれていく。それを見て男は美しいと思った。この光景はいつまでも見ていられる。しかし、スカッとしない。炎に覆われた男はむかついていた――こんなに力を解放した状態でも奴には通じないなのか――。


「やめろ! もうこれ以上は……戦うしか……ないって言うのかよ……」


「司、残念だけど――諦めなさい」


 フェアリーは優しい口調で現実を言った。


「クソ!」


 司はどうしようもない憤りから声が自然と出た――戦うことでしかこの状況を解決できないのか――。


「何ごちゃごちゃ言ってんだ? くらえー!」


 男の攻撃は止まない。幾つもの火の玉、炎を浴びせ続けるが相手は無傷だ。


「クソ! どんだけつえーんだよテメェ! これならどうだ―!」


 男は全身を覆う炎をクラブの天井まで届く程に燃え上がらせた。炎が男の周囲を囲むように渦を巻き始めた。それは天井を突き破ってもなお横にも縦にも広がっていくように見えた。

 大きな音がクラブから聞こえると人々はそこを見た。巨大な炎が空に揺らめき、燃え盛っていた。

 クラブ内では渦を巻いて囲んでいた炎は天井を突き破って消え、宙に浮いていた男は自然と空に向かって行く――自分で自分を制御できない――。


「あああああああああ」


「司! 相手が力を抑えられなくなったわ!」


 フェアリーが声を荒げ、司は意を決し声が漏れた。


「クッ!」


 司は男を追って宙に浮いて、相手を上回るスピードで空へと昇って行った。フェアリーも司を追って空へと出る。

 クラブの外の路上では逃げた人、人、人、人で溢れていた。クラブから大きな音が聞こえ、その方向を人々は見た。そこには空に昇っていく炎に包まれた人の姿が確認できた。


「あれ……何?」


 その光景をスマホでカメラを撮り始める人が出てくる。そして、炎に包まれた人の姿をしたモノを追った人の姿が見えた。

 炎に包まれた男は声にならない声を出していた。それは聞き取れる物ではなかった。


「あああああああー」


 フェアリーは少し離れた位置から戦いの行方を見ることにした。司は透視でクラブの中に人がいないことを確認し、相手と向かい合って一度深呼吸してから声を発した。


「ふぅー、すぐ終わる……一瞬で……」


 司は右手を相手に向ける。バリアを応用した透明な大きな手が現れた。それは空間が歪んでいるので手だと確認できるものだった。巨大な手は司の手の動きと連動していた。

 透明な巨大な手を相手の男に向けて放ち、司は自分の手を閉じる。相手を掴み、司は天に向かって腕を上げ下に振り下ろした。その動きと同じく相手は真下のクラブに投げ飛ばされた。司が勢いに任せた声を上げる。


「おりゃぁぁぁぁー!!!!」


 クラブの天井を突き破り、最下層まで男は沈んだ。相手はバリアを張っていたようだが、それも空しく身体中が傷だらけになった。

 身体を包んでいた炎は消え去り全裸になっていて、あちこちから血が流れ骨も何本も折れている。男は意識があり激痛で涙を流していた。


 フェアリーが司の元へ寄り添ってきた。


「暴走は止まったわ」


 司はフェアリーを見つめた。


「フェアリー、あの人を治癒してくれないか?」


 フェアリーはその言葉を聞くと左の眉毛を掻いた。


「それは情け? それとも優しさ? そんな価値が彼にあるとでも言うの?」


「――でも――このままにしておけない――フェアリー。治癒してくれないか?」

 

「――時にこれは後悔に繋がることがあるわよ。それでも良いの?」


「これから先も俺はずっと後悔はしないよ。自分が正しいと思うことをするだけだよ」


 二人は空からゆっくりと男に近づく――二階の火事が消えている――。

 司は胸を撫で下ろし、そのまま下へ降りていくと男がこちらを目で追っているのが分かった。司は男にこれからすることを伝えた。


「今からあんたを治癒する。これから罪を償うんだ」


 男は辛うじて声を出す。


「……どう……して……だ?」


「俺とあなたの違いはない。人はみんな一緒だ。それだけのことだ」


 フェアリーが男に近づき、眩い紫色の光で包み込んだ。男の傷が次々と消えていく――。


「……あり……がと……」


 男は治癒されながら気絶した。最後に流した涙は痛みからきたものなのか、それとも救ったからなのかは分からなかった――。

 フェアリーの治癒が終わった。彼女は夜に鳴り響くけたたましいサイレンの音に気付いた。


「司! 警察が来るわ! 行きましょう!」


「分かった」


 司とフェアリーはクラブだった瓦礫の山から凄まじいスピードで空へ飛んで行った。


 後藤と陽菜が現場に着いた頃には、所轄のパトカーに救急車、消防車がすでにいた。クラブにいた客が多いからか、やたらに野次馬がいる。それを掻い潜り、すぐ現場に後藤が割り込む。


「俺は警視庁特殊公安第一課、異態特別対策係の後藤だ! 現場を見せてもらう!」


 所轄の刑事は怪訝な顔をした。


「あの公安の異態ですか――ふぅー、良いですよ。どうぞ」


 現場に二人は入って行く。救急隊員にタンカーで運ばれる男が通り過ぎた時に陽菜は微かに能力を感じた。


「ちょっと待って下さい!」


 救急隊員は突然呼び止められ驚いた。


「この人は?」


「現場の瓦礫の中心に全裸で倒れていた男性ですが――」


 陽菜はその男の身体に触れた。瞳が紫色になり、この人物が犯人だと分かった。


「後藤係長! この男です! 放火事件のホシです!」


「分かった!」


 後藤はすぐに男に手錠を掛けた。陽菜は触れて感じていた力が消えていくのを感じた。


「力が『無効』になりました。もう大丈夫です」


 救急隊員は状況を把握できないでいた。この二人の会話を聞いても何を言っているのか分からない。ただ放火事件の犯人と断定されたことは理解できた。すぐに後藤は所轄の刑事に詰め寄る。


「なぁ? ここで一体何があったんだ?」


「はぁ……どうも分からないんですよ。目撃証言や映像も信じがたくですね……」


「何!? 映像があるのか!? どこだ? 誰だ?」


「は、はぁ。一応ですが……」


「誰だ? どこにいる?」


「あちらの女性です」


 刑事が手に差す方向にいる毛布にくるまれた若い無数のエクステをした女性に後藤はすぐに近づく。


「どうも。刑事の後藤です。事件当時の映像をお持ちだとお聞きしましたが――」


 女性は震えていた。


「……は、はい……これです……」


 女性はスマホを取り出し、操作してから後藤に渡した。後藤はその映像を確認する。そこには炎に覆われた人間の姿があった。映像は鮮明ではない。ズームをしたのだろう。映像はその炎の人であろうモノを追った人の姿が確認できた。

 顔は見えないし、服装もこれと言った特徴がない。だが、銀髪のような白髪のような髪であるのが分かるくらいだった。


「木村警部! こっちに来るんだ! これを見ろ!」


 所轄の刑事と救急隊員と話していた陽菜を後藤は呼んだ。すぐに陽菜は早歩きで後藤に駆け寄ってきた。


「どうしたんですか? 後藤係長?」


「これを見ろ木村警部」


 陽菜は渡されたスマホの映像を見た。


「これって……まさか……やっぱりもう一人いたんだ。能力者が……」


「木村警部の力は確かだったな。このもう一人、追うぞ!」


「はい!」


 二人に遅れて哲夫と小野寺が現場に着いた。二人が後藤と陽菜に近づいて来る。この事件は終わっていない。後藤は現場から立ち去った能力者に興味をそそられた。

 何故彼はホシを追ったのか? 彼はホシを倒しに現れたのか? 彼の能力は何なのか? 彼も犯罪者なのか? まさか正義の味方とでも言うのだろうか? 

 後藤の頭の中の疑問は尽きることはなかった――。

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