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オオカミ使いの赤ずきん  作者: 白金 陽介
第一部 動き出す童話
19/46

#19

今日から更新再開です

 陽歌達一行はテラが襲われ未遂の情報をもとに、ホテルの一室でジャックの居場所を探していた。


「もしテラを襲った考えのままだった場合ジャックを無力化する必要が出てくる」

「それだけなら簡単なのだけど……」


 陽歌の言葉にアリスが頷く。戦闘が苦手なジャックが襲ってきたということは、

ヘンゼルとグレーテルのように何かしらのアプローチがあったということだ。

そして襲撃に失敗した以上移動して何らかの対抗策を講じるはずだ。


「そのジャックさんとはどういう方ですの?」

「ジャックはアホなんだけど慎重派の商人だよ」

「だからまた他の魔法具を使ってくるでしょうね」


 他の魔法具を使うということは陽歌たちには対策の立てようがないのだ。

最悪の場合何かの道具で分断されることもあるのだろう。

つまり最大戦力であるアリス無しでもジャックを無力化を試みなければならない。


「私はまだ戦闘慣れしてるからいいけどユッキーが一人で狙われたらマズイね」

「わ、(ワタクシ)だって神聖なる鏡(エンシェントミラー)が……!」

「陽歌から聞いたのだけれど、それは確か複製能力よね?」


 アリスの問いにユーリカは一旦言葉を止める。


「そうですけれど……?」

「それって催眠ガスのような気体の場合さらに状況悪化するんじゃない?」

「あっ……」


 アリスの言う通りだ。ユーリカの『神聖なる鏡』はあくまで複製能力。

グレーテルのような物理的なものであれば効果的だが、幻術や気体などのものには意味がない。

むしろそれどころか毒ガスの場合だと複製した場合自分の首を絞める行為だ。


「うん。ユッキーを一人にするのは危ない。もし見かけたら早急に無力化しよう」

「できればこっちから奇襲するのが好ましいわ!」


 ユーリカの不満そうな顔をよそに、二人は作戦を練っている。

ユーリカは不貞腐れてそのまま眠ったが、二人の作戦会議は深夜まで続いた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 一人の少女が深夜にクルソアルのひっそりとした裏路地をゆっくり歩いている。

月の光に照らされる少女の髪は美しい銀髪。瞳の色は紅色。

顔は息を呑む程の可憐さ。しかし、纏う雰囲気はどす黒くおぞましい。


「この街に……おねぇちゃんが……フフフフッ……ハハハハハハハハ!」


 彼女の名はアリス。『鏡の国のアリス』の童話に語られる者である。

改変はしばらくできそうにないです。

申し訳ないです

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