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オオカミ使いの赤ずきん  作者: 白金 陽介
第一部 動き出す童話
1/46

#1

気分転換に異色なものを書いてみましたw

読んで感想をくれると嬉しいです!

 ガサガサと草を揺らしながら一人の少女が森を駆ける。

「ハァ……ハァ……」

 少女は息を切らしながら周りを警戒しつつ、担いでいたショットガンに弾を詰めて構える。

『グオオオオオオオオオオオオオ!!』

 突然少女が銃を構えていた方向から、鋭い牙を持った巨大なウサギのような怪物が唸り声を上げながら突進してきた。

「ビンゴ! やっぱりわざと音を立てて走れば追ってくるみたいだね!」

 少女はニヤリと笑い怪物の頭に狙いを定めて、ショットガンの引き金を引いた。

ドォン!と大きな音を立てて放たれた弾丸は大きなウサギの頭に風穴を開けた。

『グォ……ォォォ……』

 大きなウサギの怪物は力なく唸ってから倒れて動かなくなった。

「ふぅ。これであと一匹か……」

 少女が一息ついた瞬間、後ろから先ほどと同じような唸り声をあげて大きなウサギと怪物が襲い掛かってきた。

「なっ……!?」

 咄嗟の事で少女は反応が遅れ、大きなウサギの怪物の鋭い爪で肩に傷を負ってしまった。すかさずウサギの怪物は大きな牙で少女を噛み殺そうと襲い掛かる。

「くっ……!」

 少女がショットガンで応戦しようとしたその時、大きなウサギの怪物何か素早い物に横から攻撃されて吹っ飛んだ。何事かと少女がウサギの吹っ飛んだ方向を見ると大きなオオカミがウサギの首に噛みついていた。

「フェンリル! 上に跳んで!」

 少女にフェンリルと呼ばれたオオカミはウサギを踏み台にして大きく上に跳んだ。

「喰らえええええええ!」

 少女はオオカミが跳んだのを確認したのと同時にウサギに銃弾をお見舞いした。

「これで依頼された凶暴化したファッツラビット討伐は終わりかな」

「わふっ」

 少女が依頼書を確認しながらそうつぶやくと大きなオオカミ――フェンリルは同意するように答える。

「お前もお疲れ様。後さっきはほんとに助かったよ。ありがとね」

 少女はそう言いながらフェンリルを撫でると、フェンリルは嬉しそうに目を細めた。

「さってと、それじゃあ村に戻ってギルドハウスに報告しにいこっか」

 そう言いつつ少女は頭に被っていた赤いフードを取った。そのフードから露わになった絹のように滑らかで艶やかな栗色の長い髪。彼女の名前は『陽歌(はるか)』。人呼んで『赤ずきん』。陽歌は愛銃であるショットガン『ベルセルク』を担いで村へ戻った。



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