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吾輩はキモオタである〜ネットスラングが異世界では最強禁呪でした〜  作者: qp46


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第10話 なんで神獣がついてくるんですかァァァ!!?

森が静まり返っていた


ついさっきまで、

神獣化したウルフが暴れていたとは思えないほど静かだった


「……帰るでござるか」


モブ彦が呟く


リリアは地面に座り込んでいた


「帰れると思いますか……?」


「えっ」


「初心者依頼が神獣討伐に変わったんですよ……?」


死んだ目だった


初心者冒険者達も、

少し離れた場所で震えている


「禁呪課って怖ぇ……」


「いや、

あれ絶対あいつのせいだろ……」


「でも神獣従えてたぞ……?」


ヒソヒソ声が聞こえる


モブ彦は困ったように頭を掻いた


「いや、

吾輩そんなつもりでは……」


「毎回聞きました」


リリアが即答した


「ぐぅ」


モブ彦は何も言い返せなくなる


その時だった


グルル……


背後から、

低い鳴き声が聞こえた


振り向く


そこには、

白銀の巨大ウルフ


神獣化した個体だった


「まだいたでござる!?」


モブ彦が飛び上がる


白銀の毛並み


赤い瞳


額に浮かぶ蒼い紋様


普通に存在感が怖い


だが


神獣は、

静かにモブ彦の隣へ座った


「……えっ」


スッ……


巨大な頭を差し出してくる


完全に撫で待ちだった


「なんででござる」


リリアが頭を抱える


「二回目のSSR化で知能向上、

三回目のUR化で神性獲得……

完全に主認定されてます……」


「そんなペットみたいな」


「貴方が進化させたんですよ!!」


リリアが叫ぶ


神獣は、

そんなリリアをジーッと見た


「ひっ」


低く唸る


グルルル……


「なんで吾輩以外には威嚇するのでござるか!?」


「知りませんよ!!」


リリアは涙目だった


モブ彦が恐る恐る神獣を撫でる


モフッ


「うわっ……

毛並み良すぎるでござる……」


神獣が嬉しそうに目を細めた


「完全に懐いてるじゃないですか……」


リリアが遠い目をする


そのまま一行は、

街へ戻ることになった


問題は


神獣も普通についてきたことだった


「帰るでござる!!」


グルル


帰らない


「森に戻るでござる!!」


プイッ


そっぽを向く


「意思が強い!?」


リリアが叫ぶ


「知能高すぎません!?」


街道を進む


そして


街の門が見えた瞬間だった


門兵が固まる


「……は?」


白銀神獣


巨大モンスター


威圧感MAX


普通に災害だった


「ま、

魔物襲来ィィィ!!」


「モンスターです!!」


なぜかリリアが訂正した


警鐘が鳴り響く


門兵達が武器を構える


街の中が騒ぎになった


「避難しろォォォ!!」


「神獣だァァァ!!」


「終わったァァァ!!」


阿鼻叫喚だった


モブ彦はオロオロし始める


「いや、

ただのモフモフでござるよ!?」


「どこがですか!!」


リリアが即ツッコミした


だが


神獣は、

モブ彦の隣で大人しく座っている


むしろちょっと尻尾振ってた


「……え?」


門兵が困惑する


「襲ってこない……?」


「いや、

でも神獣だぞ……?」


その時


モブ彦が、

神獣の頭を軽く叩いた


「ちゃんと大人しくするでござるよ?」


グルル……


神獣が静かに頷く


門兵達の顔色が変わった


「……従わせた?」


「神獣を?」


「やっぱり魔王では……?」


ヒソヒソ声が広がる


リリアが顔を覆った


「最悪です……」


そしてその日の夜


ギルド内は、

神獣騒動で大混乱になっていた


モブ彦は隅っこで座っている


その横には、

丸くなって眠る白銀神獣


「なんか完全に相棒枠でござるなぁ……」


シン……


空気が止まった


リリアが、

ギギギ……と首を動かす


「今、

なんて言いました?」


「えっ」


次の瞬間


神獣の身体から、

紫色の魔力が噴き出した


ゴォォォォォォッ!!


巨大な魔法陣が、

ギルド全体へ広がる


「ま、

まさか――」


リリアの顔が青ざめる


「《相棒》……!?」


魔法陣が、

モブ彦と神獣を繋ぐように輝いた


神獣が低く吠える


グルォォ……


すると


モブ彦の右手に、

蒼い紋様が浮かび上がった


同時に、

神獣の額にも同じ紋様が刻まれる


「えっ」


「強制主従契約ですゥゥゥ!!?」


リリアが絶叫した


ギルド中が凍り付く


「しゅ、

主従契約!?」


「神獣と!?」


「やっぱり魔王だァァァ!!」


騒ぎが広がる


モブ彦は青ざめた


「いや、

吾輩そんなつもりでは――」


グルル……


神獣が、

モブ彦へ頭を擦り寄せる


完全に懐いていた


「契約完了してるじゃないですかァァァ!!」


リリアが机を叩く


モブ彦は困ったように神獣を見る


「名前とか必要でござるか?」


ピタッ


神獣が反応した


リリアの顔色が変わる


「待ってください」


「うーむ……

白くてモフモフだから――」


神獣が期待したように尻尾を振る


「シロでござるな」


シーン……


リリアが固まった


「ネーミングセンス終わってません?」


グルォォォン!!


だが神獣は嬉しそうだった


「気に入ってるゥゥゥ!!?」

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