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異世界紀行・ダンジョントリッパー  作者: アルゴラインズ/牧野円(リュウケン)と森さとる
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第1話:冒険の始まり

挿絵(By みてみん)

第1話:冒険の始まり


いつもの残業風景。


ここは東京都内にある平凡なオフィス。

今日もまた、会社に響く閉門時間のアナウンス。

コーヘイは、重い足取りでオフィスを後にした。

「はぁ…また残業か。この会社にいても、将来が見えない気がするんだよな…」

帰り道、コーヘイはひとりごとを呟いた。重い足どりで電車に乗る。

そこに、たまたま同僚のサエキさんが乗り合わせていた。


彼女はコーヘイより4つ年上、27歳のポニーテールの女性だ。あまり会社では会話をしないコーヘイによく話しかけてくれる。

「風丘くん、また何か悩んでるの?」

心配そうなサエキさん。

「まあ、色々あるんですよ」

コーヘイは苦笑いを浮かべながら答えた。

「風丘くんて、もっと自分のやりたいこと、探してみた方がいいんじゃない?」

サエキさんは優しい声でアドバイスしてくれる。でも、正直少し面倒くさい。一応、ありがたくはあるのだが。

「そうですね…」

コーヘイは少し会釈をして軽く流した。


「ふうーっ」

風ノ宮町にあるマンションの4階がコーヘイの住まいだ。ちなみにエレベーターは無いので階段を使わざるを得ない。


マンションのポストは請求書とチラシばかりであまり見たくないのだが、その日は何故か気になり、ふと覗いてみると、一通の変わった封筒が入っていた。

宛先は自分。差出人は…変な文字が並んでいる。かろうじて読めた文字は【ファロスコーポレーション】


「何だろう、この封筒…」

コーヘイは不思議に思いながらジジッと破いて封を開けた。中には不思議なカードが入っている。

「なになに?冒険者のパスポート?異世界に行くため…?はあ??」

パスポートには、冒険日時と指定された場所が記されていた。風ノ宮公園、近所だ。

「本当に…異世界に行ける…とか冗談はかんべんしてくれよ?」

それでも胸は、少しドキドキしていた。そういえば、この不思議な冒険者パスポートって、都市伝説があったかも。…けど、まさか、ね。



あれから数日後、

記載されている冒険の日時が迫ってきた。

コーヘイは、パスポートを手に取り、深呼吸をする。

「うん、今日は休日だし、行ってみようかな、風ノ宮公園」

意を決して、パスポートを握りしめる。

公園までは歩いて3分。

「まあ風に当たって来るだけでもいいし、もともと何もないんだし」

そう思って公園の入口から一歩中に踏み込んだ。


(???)

一瞬、身体が宙に浮く感じがした。

どんどん右手が熱くなる。

え?パスポートが光っている?

次の瞬間、コーヘイは光に包まれた。

「うわっ…何だ??」

くらくらする。思わず目を閉じる。

めまいが治まると、

コーヘイは不思議な場所に立っていた。


(あれ?公園にいたはずだけど)

ここは…木造のログハウス?

その時、何かが目の前に浮かんできた。

「ようこそ、冒険者の宿へ!」

丸くて半透明のへんちくりんな生き物が目の前にいる。声の主は、このへんちくりんなのか?

「私は部屋の精霊マーと言います。以降、お見知り置きを!」

唖然とした。声はこのへんちくりんだ!


コーヘイはこのへんちくりん、もとい精霊マーの声に導かれて、自分の部屋といわれる場所に向かった。とりあえず、郷に行っては郷に従えだ。

「本当に異世界に来てしまったのか…」

まだ現実のこととは思えなかった。

しかし、胸には、かすかな希望も感じていた。繰り返す冴えない毎日は、今日で終わりなんだ!


コーヘイの異世界での冒険が、いま始まろうとしていた。


第1話(終)


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