328、狭間の世界で揺蕩う理由
作品タイトル:はと笛夜行
作品URL:https://ncode.syosetu.com/n5241en/
作者名:カラスウリ
レビュー日時:2020年 08月14日 00時03分
レビュータイトル:狭間の世界で揺蕩う理由
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作品の世界に引き込む力がある作品とは、まさに本作のことだと思う。
序盤で意味が分からないような不思議な世界を見せておきながらも、少し読み進めれば没頭してしまう。
それこそが作品の魅力、作者の力なのだろう。
さて、不惑の女の一人暮らし。
どのような事情があるのだろうか。
今時珍しいことではないが。
しかし、部屋の中が空っぽならば?
ただのミニマリストなのか?
夢か現か、分からない。
分からないからおもしろい。
心に引っかかる、不思議な感覚を味わってみてください。
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ちなみにこんな感想を書きました。
『どう展開するのか不思議に思いながら読んでました。
1は意味が分からず読むのやめようかなと、思いつつも2で面白くなり、3以降は引き込まれました。
ビールを飲むシーン。
もしかして、あの世の物を飲食したらもう戻れなくなったりしないのかと心配になりましたが、戻れてよかったです。
伽藍堂の部屋と失せ物、そんな経緯があったのですね。
もう少しであちら側に取り込まれるところだったのでしょうか。
漢字と平仮名の使い分けにプロの匂いを感じました。
勉強させていただきました。』
家紋武範氏の『看板短編企画』
この作品だけでなく、多くの実力派作家を目にしてしまいました。なろうは広いものです。




