5話「1日目の終わりとフェイの夢」
麗+???+フェイside
―麗side―
あーやばい、なんか前の世界?に居た時に手酷く扱われてたせいか、目の前のゴブリンが可愛く見える。
これは、あれだ眼科に行って診て貰わなきゃ駄目だ。
「あーあれだ、【テイム】会得してなんか、その、君が何時の間にかテイムされてるんだけど...」
―ていむって何?
あー駄目だ、そこも説明するのかぁ。どう説明すればいいんだろう?
「なんかこう、主従の関係言って言うか、なんだろう、その、家族みたいなもの?」
説明が―
―家族みたいなもの?夫婦みたいなもの?
「いやそれは無いだろう。契約みたいなもんだし、契約夫婦とか嫌すぎる。」
―こうして異世界に転移して来た俺の一日が終わった。色濃過ぎて忘れないだろう。
―???side―
人間に酷い扱いを受けた私達ゴブリンがまさか、人間に家族なんて思わなかった。
思わず笑みを浮かべてしまう。
―こうして私の生活が大きく変わった日が来た。
西暦798年、人間にとって恐怖だった存在がやがて聖女と呼ばれる存在になった。人間は思いもよらなかった、ゴブリンは【魔物】だと思ってたら知性ある良き隣人だった事に。
やがて大聖女と呼ばれ歴史を大きく変えた人物として歴史を名を残した。
―フェイside―
時折変な夢を見る様になったんです。綺麗な女性な人に凄い大きな力を貰って穢れた物を取り除く夢を。
だけど、引き換えに大切な【何か】を失った気がします。
私に父が残した大き過ぎる借金で心が疲れているのでしょうか?