3話「ゴブリンって一緒に過ごすと可愛く見えるってホント?」
―はっ!長い夢をみてた気がする。超絶美少女のゴブリンとキャッキャフフフな展開になる夢をッ!なら現実は―非常であった薄暗い洞窟にただのゴブリン(♀)と目が合った
―次は、本気で行くからね?
ひぃ!?お、恐ろしい...もう鑑定なんて使わない!思考を読み取る相手が居るなら只の地雷スキルだ!返品じゃ返品。
「―暫くステータス見るから思考覗かないでね?」
―すてぇたす?なにそれ?
意外な事に妖精でも知らないことがあるらしい。説明したいが言語能力がな...
「えっとな?自分の色んな力を大体こんな感じにありますよーって数値で表したりスキルで各補正みたいなものー」
待てよ?ステータスを知らない彼女がもし俺のステータスと自分のステータスを比べたらどんな事になるだろう?想像してみよう。
―え?弱くない?wちょっと経験値になってくれる?w
ひぇ...怖い。教えた方が良いのか迷うけど彼女は不思議そうな顔で視てる。思考を読まれたら多分嘘がばれるだろう。そうだ
「―ステータスオープンって言ってみてくれないか?」
出なければ比べなくて済むじゃないか。内心期待を寄せる。
―分かった。すてぇたすだね?【すてぇたすおーぷん】
あっなんか今目が驚いた、もしかして視えちゃった?
―???side―
森で変な人間にあった。私の事を出合い頭に化け物と罵った、内心凄く傷ついた。
私達低級妖精【ゴブリン】はかつて人間の汚れ仕事を押し付けられて醜くなったとお婆が言ってた。
そして、人間より力を付けたゴブリンを恐れ人間の世界で【魔物】と知れ渡った。
ならこの人間も恐らく私を殺しに来たのだろう。情けない威圧しただけで気絶するとは。
―暫くして人間が目を覚ました。なんか変な雑念が一杯あって、人里の動向が解らない。
動く鉄の箱?高速に動く長い鉄の塊に空を飛ぶ鉄の塊?馬鹿な、例え魔法でも【飛行魔法】は消費がデカい筈だ。それにあの鉄の箱にぶつかったら間違いなく、大抵の魔物は絶命するだろう。
―人間の技術はこれほどまでに進化していたのか?
人間が私に気付いたみたいだ。
―目が覚めた?
変な反応する人間だ、私がゴブリンだからだろう。
―水要る?
人間は不便な事に喉の渇きや食欲に抗えない。喉を抑えてるし恐らく水だろう。
顔を見せろだと?私がゴブリンだと気付いてないのか?
な、なんだと!?か、可愛いなんてこれまで言われたことなんて―そうだこれは罠だ
―さっき化け物って言ったじゃん
そうだ、ゴブリンは見た目が醜いだから―
そんなこと言わない?嘘だはっきり言ってたもん。やっぱり人間は嘘つきだ。
―でももしかしたら。そんな予感がした。
―本当に?
約束した。これで破ったら出て行ってもらう。
ほら、ゴブリンだって知ってる。もう言い逃れさせない。
―やっぱり醜んだね、私は。
ほら、醜いって良いなよそうすれば気兼ねなく追い出せる。
ッ!?この人間ゴブリンが【種族】だと知っている!?
そう考えてたら【呪い】の事も知っていた。もしかしたら神が使わせた【使徒】かも知れない。未だ呪いが続いてるのか確認するために送ったのだろうか?
カマを掛けよう
―失礼過ぎる、心配してたのに。助けなきゃ良かったかも。
これで、帰った先が【神の世界】に続く場所であろう、そう思っていた。
―私達低級妖精【ゴブリン】は大体こんな見た目。可愛くないでしょ?
彼は私の話を聴いてくれた、もしかしたら使徒じゃなく私達の事を調べてもう一度人間の汚れ仕事をさせようとしてるかもしれない。
そしたら彼は阿呆な事を言った、これも本心だ。思考を読んでると彼の事が益々解らなくなってくる。
―さっきから考えてる事筒抜けよ?それに私達は、オークと違う
あいつらは、繁殖するために人間の男を攫う、私達は自分達の血を祭壇に捧げ祈りを唱えると生まれる。
いい加減疲れてきた。これ以上この人間に話してると益々疲れる。
―ねぇさっさと出てってもらえる?目が覚めたんだし此処に居る必要ないでしょう?
彼は反射的に私と居たいと言ったのだ。
不味い思考が乱れて来る。―もしかしたら、―彼なら、そんな事ばかり過る。
落ち着け私。
―は?一緒にですって?な、なにを急に。そんな事言われたって何にも出ないわよ?
そう、何も出ないその筈なのに何処か期待してしまってる自分が居る。
そんな時彼は、私の年齢の事を知っていた事に驚いて私も反射的にやってしまった。
―彼が気絶してる時も思想を読んでいた、万が一の可能性があるなら、とだが彼は反して事もあろうか美化されたゴブリンと夢でいちゃいちゃしてた。―何故か少しもやってした。
彼が起きた後も正直に夢の内容を言ったので許してあげることにした。だけど年齢の事は許さない。
―次は、本気で行くからね?
警告しておこう。暫くしたら彼が思考を読むことを辞めるように言ってきた。【すてぇたす】ってなんだろう?
彼は嘘を付いて言うか悩んでいたが大体の事を正直に話した。―なんでそんなに正直に話せるの?
彼を騙してるみたいで良心が少し痛む。彼を信じてもいいかもしれない。
―分かった。すてぇたすね?【すてぇたすおーぷん】
目の前に半透明なボードが現れた。