06話 2対1
今回戦闘のみ
うまくまとまらなかったので後で書き直します
午前中は素振りをして父さんが帰ってくると軽めの昼ごはんを食べて準備があるから先に行っててくれと言う父さんを置いてかあとふたりで街の外周に出た。
ん?なんか人だかりができてる?なんでた?
「はぁ、父さんね」
これは後から聞いた話なのだが、どうやら父さんが衛兵仲間に息子と戦うと言いふらしたらしい。仮に僕が2人に勝った時にそれを証明できる人がいないとゴブリンの殲滅に行く時に周りの理解を得られないからだろうと思った。まぁ、母さん曰く「どうせ、今街で有名にならつつある息子のことを倒して自慢したいのでしょう、6歳児相手に何やってるんだから…」とのことでした。
おっ、ココがいた。
「こんにちはココちゃん」
「あ、ソラくん!今日は頑張ってね!」
「お、おぅ。知ってるのね」
「うん、父さんから聞いた。ソラくんがゴブリン退治に行くのにトムさんとセシリーさんに勝負を挑んだって?すごいねソラくん」
「な、なんかのびみょーにちがう!」
そんな感じ話していると父さんが皮装備の軽装をつけてやってきた。
「おぉ、随分人だかりできてるじゃないか。オイオイお前ら危ないから外壁の上で見学しろ」
ゾロゾロと人だかりが一度街に入り外壁の上から顔を出してくる。
3人は外周から少し離れて立つ。
「母さん本気で戦うって言ったってどうやるんですか?」
まさか本気で切りあったり魔法を打ち合う訳ではないだろう。そんなの当たったら相手死んじゃうし…
「それはね、この魔法を使うの。【プロテクション】」
母さんが魔法を使う時3人の周りに一人一人を囲むように薄い光光の球体が現れ虹色に輝き少しすると消えた。
「今の魔法は、プロテクションって言って致命傷の攻撃を一度だけ無効化してくれるの。」
「おうおう、母さんの最強魔法だな。いやー、懐かしいな、冒険者時代はこの魔法に何回も助けられたか……」
周りからは母さんの魔法を見て拍手や歓声が上がる
「光属性魔法レベル5のの最強呪文よ?図書館の本にもなってないのよ。ソラも頑張ってお得意のイメージで使ってみなさい。」
母さんはそう言いながらMPポーションを飲みながら説明してくる。
ちなみに本にはいろんな魔法が載っていたが、誰 どれもレベル4までしかのっていなかった。母さんに聞いてみたところ基本的にはレベル5以上ってのは秘術扱いでどの魔導師も公開しないそうだ。そりゃそうか、文学の為といいつつ、自分の手の内を、明かすことはしないよね。
「この魔法の効果時間は10分間。致命傷の攻撃を受けると無効化しつつ魔法が切れるから、この魔法が切れたら負けってことでいいかしら?」
「はい、わかりました。父さん、母さん、よろしくお願いします!」
「おうよ。返事はいいな、じゃお前の得意な位置からかいしでいいぞ。好きな位置についたらこの石を上に投げろ。石が地面に落ちたら開始だ」
父さんから僕の拳大の石を受け取り10メートルほど離れる
「行きますよー」
そして僕は思いっきり石を上に投げる。
その間に父さんと母さんは自分に強化魔法をかける
「「【思考加速】【身体強化】」」
対して僕の、思考は十八番魔法で加速していく。
【思考加速】+【身体強化】+【体内加速】
体内加速により石がゆっくり落ちていく。さらに思考加速で石の落ちる速度が遅くなる。父さんと母さんの思考加速のレベルがどの程度だかはわからないがこっちは加速系バフを2つ使っている。
必然的にこちらの初動が早くなる。
母さんには悪いけどまずは魔術師の母さんを、狙う。
走って母さんの方に向かい、間に入る父さんを視界内転移ですり抜け、そのまま、視界内転移の連続指導で一気に距離をつめる。
そう思い、石が地面に落ちた瞬間に母さんの方に走り始める。父さんは少し驚いた顔をしつつも僕と父さんの距離が5メートルくらいになると、……
「【縮地】」
!?、それ見たことないよ!
父さんは、一瞬で僕の目の前にまで移動した。父さんは木剣がを右下から左になぎ払ってくる。僕の体のちょうど真ん中を狙ってくる。とっさに剣の下へスライディングして交わしてそのまま父さんの右側に入る。父さんの、剣はなぎ払ったため大きく左側にふり抜いている
「あまい。【縮地】」
今度は父さんは後ろに高速で動いて僕の剣を交わす。
ん!?
そこに母さんから炎の矢が3本、横になって並んで飛んでくる。瞬時に右に避けながら自分に向かってくる矢の一本に向かって魔力を纏わせた木刀を振る。炎の矢と魔力をまとった木刀がぶつかり合い爆発する。
術者の願いを叶える魔力が異なる願いを叶える魔力とぶつかる事で魔力は無効化されるのではなく、別なエネルギーに変換される。
今回は、母さんの僕に対し誘導する魔法を火の矢にかけた。それに対して僕は木刀を右から左に振り抜く時に自分を中心に弧を描くように魔力をかけた。
結果、僕へ一直線に飛ぼうとする魔力と横へなぎ払おうとする魔力がぶつかり、お互いにその願いを叶える事が出来ずに爆発した。なぜ爆発するのかはわからないけど…その辺りは今後研究が必要かな?
正確には、母さんの火の矢にかけた魔力よりも僕のことなぎ払う魔力の方が強かった為、矢は少しだけ左にズレて残り2本の矢を巻き込まみながら爆発した。
とっさに僕は円状の魔力障壁を発動。爆発による風圧を横に逃がすイメージで……
爆発による土煙が収まるよりも早く母さんの所に駆けていく。
煙を抜けると母さんまでの距離は3メートルほどまで迫っていた。
しかし母さんと、僕の間には壁になるように魔法陣3つが見えた。
魔法陣とは、地面や空間に自身の魔力を使って魔法発動用の術を書き込んだものだ。書き込まれた魔法陣は空気や地中の魔力を吸って魔法を発動させる。メリットは術者は魔法陣を書き込むだけの魔力消費のみで済む事。デメリットは通常の魔法と違い修正ができないこと。
おそらくこの魔法陣は足を踏み入れた時に発動する設置型トラップの魔法陣。父さんのようにいくら瞬間的に動いても必ず足を踏み入れる。その瞬間に起爆するのだろう。
背後の爆煙から父さんが抜けてく気配を背中で感じつつ笑みを浮かべる。
魔法陣ギリギリまで全力で走り、飛んだ。いや、魔法陣の先へ転移した。母さんは僕の転移魔法に驚きつつも魔法を詠唱する
「敵を打て、【ファイアショット】」
母さんが杖を振るい火の矢を発動させる。一振りで3本の矢が現れるがすでに遅い。いくら誘導性を持っていても急に方向転換できるわけではないのだ。
よく矢を見て、ゆっくり動いてくる矢の間を通らぬて母さんの懐に飛び込む。そのまま、申し訳ないと思いつつも木刀で母さんのお腹を叩き斬る。
母さんは後ろに吹き飛ばさらつつもプロテクションの効果でダメージは受けずに転がる。この時点で母さんのプロテクションが消えた為母さんはリタイアだ。後ろを振り返ると母さんの魔法陣を迂回しながらこちらに走ってくる父さんがいた。魔法陣を抜けてこちらに一直線になると…
「【縮地】」
一気に距離を詰めてくる。上段から右側への斬りはらいだ。僕は左にそれつつ次の攻撃に備えて木刀を左に構える。読み通り父さんは今度は左側へ返してくる。
木刀でそれを受けつつ父さんとの距離をゼロ距離まで持っていく。木刀を捨てて父さんの腕を登り方を掴み背後に周る。
僕には父さんの動きが止まって見える。いや、実際ほとんど止まっている。父さんの縮地から斬りはらいの移動中に自分に体内加速を連続でかけていたのだ。
身体強化の魔法は強化魔法のレベルに強化量が依存する。
それに比べて沙耶から貰い受けた時間魔法の体内加速は常に2倍速。ただし、体内加速自体を重複してかけられる。今の僕は思考強化+身体強化+体内加速×5だ。体内加速のみで通常の32倍の速度で動ける。逆に言うと周りは32倍分遅くなっている。
まぁ、その分時間当たりの魔力消費量は凄まじいだけど…
その欠点も母さんを倒して父さん1人になったことで解決している。
父さんの背中に(身長的に腰に近い位置だが)手を当て魔法を発動させる。
発動させるのは重力魔法。
父さんにかかる重力をどんどん強くしていく。そして………パリッ。母さんのプロテクションが消えたことを確認するとすぐに重力魔法を解く。そのままだと父さんが潰れてしまうからだ。
一瞬の出来事だったと思う。
特に目の前にいた父さんからしたら余計に…
目の前の子供が物凄い速度で背後に周り、手を触れただけで急に父さんが倒れて、勝負終了。
「な、何をしたんだ?」
「なんだあれ?」
「おいおい、トムが倒れたぞ」
「ソラくん、すごーい」
父さんも、城壁の観客も混乱している。なんか1人喜んでる人がいるけど……
「父さんこれで僕の勝ちですよ。」
その日の出来事はすぐに領主の耳に入るのであった。
そりゃそうだろう、領主の騎士を除けば街で1番と2番目に強いペアに6歳児1人で勝ったのだから……
――――――――――――――――――――――――――
ソラくんの魔法についてと補足と今回の戦闘の思考
脳内設定なので読み飛ばして全然オッケーです
ソラくんは詠唱すれば良い属性魔法は大体使えますが、無詠唱で同じような事が出来るので基本的には無詠唱で魔法を使います。
ただし、ソラくんは光属性魔法だけは無詠唱で使えません。
この世界光属性魔法はなんかすげーパワーの魔法です。たとえばお母さんのセシリーが使った【プロテクション】。この魔法と同じことを現実世界の法則で再現しようとしてもどんな攻撃を無効にする法則なんてないから不可能ですよね。
無詠唱魔法は魔力を何か(運動エネルギーとか物質とか)に変換させて使うので、ソラくんはまだ、どんな攻撃も無効化する物?をイメージするとこが出来ないのでつかえません。
まだ出てきてませんが、光属性魔法にはなんかすごいビームを出したり、魔力障壁をだしたり、聖なるバリアを作ったり出来るのですが、そのどれもが現実世界では存在しないものなのでソラくんは再現できません。
また、同じ理由で回復魔法もソラくんはつかえません。人体の仕組みなんて高校生が知ってるわけないじゃないですか。
もし、まぁ、回復魔法が強化魔法の分類に入れてるのはそこでして、3話くらいでソラくんの思考を載せたと思うのですが、強化魔法ばザックリしています。怪我してる、魔力で治れっ!それで治ってしまうんです。無詠唱で治そうとすると、体のどこが怪我をしている、魔力でどの皮膚と血管と、脂肪と…肉体の何をどのように復元させるかイメージしなければなりません。そんなの無理てますよね?
もし、この世界に医者が転生してきたら出来るんでしょうけど……
そんなわけで戦闘の補足です
ソラくんはトムの強化魔法の【縮地】を知りまさんでした。普段は一緒に街の外周を走り、家に戻り一緒に素振りをして、最後に実戦方式の打ち合いをします。その時にお互い強化魔法やソラくんは時間魔法は使っていません。肉体を与える練習なのに魔法を使って訓練したら意味ないですもんね?
6歳児と大の、大人が打ち合いをしたらどうなるか。力でも勝てないソラくんは受け流したり、避けようとしますが6歳児の移動など大人からしたら一瞬で距離を詰められてしまいます。
その結果、父さんとの稽古の時は毎日ボコボコにされています。
ですのでソラくんの体は全身打撲状態です。
まぁ、そのあと母さんの回復魔法で治してもらうんですけどね。
最初の【縮地】で距離を一気に詰められますが、縮地はあくまでも移動技です。その後の剣の振りは通常の速度+身体強化分ですので、この時点でで時間魔法の身体加速を使っているソラくんにはいつもよりもゆっくり見えてましたので、その軌道を読むことも容易かったです。
(普段、ボコボコにされてるだけありますね)
この時点でトムはソラの体内加速の危険性に気が付きこのまま剣で切り合っても自分が不利になると考え後ろで控えているセシリーの魔法をおとりにする為に一度縮地で距離を話します。
セシリーはトムの最初の奇襲の剣撃がかわされたことで2体1でも戦闘を決意し、魔法の詠唱を始める。
二人は冒険者として組んでいたのでとっさの状況判断は同じ結論にいたるように常に相方の考えを想像しているのかも知れないですね。
セシリーの発動した呪文はファイアショット。炎の矢を生み出し、対象を指定して魔法を発動。炎の矢は対象に向かって誘導していく呪文です。本来は1本ですが……母さんは今回ソラと戦う為に冒険者時代の装備を持ち出してきた。
万が一のも自分達が負けた場合、ソラが危険なゴブリン退治に参加することになることになる。その時に私たちに負けるようならゴブリンにやられてしまうかもしれな。あくまでも全力で戦い、それで私たちに勝てるならゴブリン退治でも戦力になる。
セシリーが持っている武器は冒険者時代に手にした伝説級の装備。
所持者が唱えた魔法のコピーを行い、空中の魔力を吸収し同様の魔法を二つ複製する。
結果、ファイアショットは3本の矢になってソラを襲った。
セシリーもトム同様に息子のソラに隠し玉を持ってきたわけだ。
その後の戦闘でもソラに魔法陣3個を使用して壁を作ったがソラの転移魔法には意味がなかった。
セシリーはゴブリン戦でのソラの転移魔法を見ていないく、練習の時もソラはセシリーに転移魔法の存在を言わなかった。(神様からのギフトだなんでいえるはずなかったですが)
セシリーの読みでは魔法陣でソラの動きをいったん止めて後ろからトムがとどめを刺す。できなくてもその保険で2回目のファイアショットを用意。どちらかの攻撃が当たれば勝ち。
しかしソラは転移魔法で魔法陣を逆に利用してセシリーと1対1の状態に持ち込み、魔法使いには剣での決着をつける方法を選択した。セシリーのファイアショットはすでに魔法陣の先へ射出直前だった為、急遽、ファイアショットの方向を再度調整しソラに射出。その時間が命取りになってソラに近づかれて木刀で打撃させられ戦闘不能になる。
この時セシリーは魔法を中断して後ろによけたとしても、結局ソラの転移魔法で近づけれて同じ結果になったと思います。
ちなみにソラは木刀で切ったのではなく殴ってます。本来日本刀は引いて切るものです。しかし、知識として知っていてもソラには日本刀の振り方を教えてくれる人はいませんでした。ですので、今回は木刀周辺に魔力による空気を圧縮して鈍器として木刀を振っています。また、振る際にもその方向に魔力を使っています。ソゲブさんのおなじみのベクトル操作?強化?をしています。
今回の戦闘ではいろいろな魔法を登場させましたが、結局何が強かったかというと幼馴染からもらった時間魔法最強でしたね。実はソラ君はいろいろな魔法を使っていましたが時間をかければ時間魔法だけで勝てます。まぁ、ソラ君としてもそれは面白くないのでそんなことやりませんでしたけどね。ソラ君からしたら今回は父さんをボコボコにし返そうとおもっていたので……(その割には重力で秒殺しましたけど…ころしてないか?)
2日に1回のペースで更新したい