衛士ファフナ、改めおとめふぁふな
Xのフォロワーさんに言われたんですよ
前枠後枠じゃなく、前書き後書きですよって。
ネタを披露する場では無いとご指摘を受けました。
何を書けばいんでしょうね?
「えっとですねアルフォンスくん、もう一度聞きます」
「何度聞いても真実は変わらん」
「……ではそちらのお嬢さんが、ナッシュ・オルガン改めファフナ改め、乙女ファフナだと?」
「はーい、ファフナでーす♪」
「……あのですね、アルフォンスくん。この子キャラ変わってませんか?」
難しそうな顔をしてアル君に耳打ちをする我らが君主エルダリア様。
「まぁ、まだあの身体に慣れてない影響だろうから仕方ないさ」
「で、ですが、あれではちょっと頭のユルい町娘と変わりませんよ」
「酷い言い分だが、気持ちは分かる」
「貴方が何かの弾みでファフナを殺めてしまい取り敢えず見た目が似ている町娘を拉致してファフナを名乗らせている、という仮説の方がシックリくるレベルです」
「おい貴様、ボクに対する評価に今さり気なく本音を混ぜて言っただろ」
「ぎくッ」
「おい」
「じょじょ、冗談ですよ」
……何だかヒソヒソと仲良さげに話していますねぇ。
ぐむむ……
「それでどうしてこのような事態に?」
「寝ぼけて命の精霊と契約したらしい」
「寝ぼ? あぁあぁぁぁ……」
ラーダベルト陛下は呻き声とともに崩れ落ちると残念な者を見る目で私を見つめてくる。
それはそうと、いくらひそひそ話するためとはいえ、アルくんに引っ付きすぎじゃないですかね?
がるるるる……
「陛下、僭越ながら一言よろしいでしょうか」
「ここは私しか居ない執務室です。堅苦しくする必要はありませんよ」
「では、僭越ながら……アルくんは私のですから! いくら親密でヒソヒソ話するにしても、距離が近すぎます!!」
何故か流れるしばしの沈黙。
「ア、アルフォンスくん……今一度聞きますが、これは誰ですか?」
「誰……なんだろうなぁ。ファフナの面影はあるんだが……」
何とも言えない空気が包んだのであった。
「あの……」
「なんだ?」
「私、ただのアホの子って思われてませんでしたか?」
「思われてただろうな」
「思われてただろうなって、簡単に言わないで下さい! 私の評価だだ下がりです!!」
「面倒くさい追求されるぐらいなら、あんな感じで十分だろ」
「そうかも知れませんがぁ……」
ええ、まぁ性転換してしまったことを陛下にご報告しに伺った訳ですが、
『クソ面倒くさい追求とかあるだろうが、時間の無駄だからアホふりでもしてろ』
と、アルくんから雑な命令を受けてあんな感じな対応をしたわけです。
若干、演技を除いてもアホっぽい思考に囚われてしまったのは秘密中の秘密です。
……アルくんと陛下の距離が近すぎるのが悪いんです。
ええ、私のせいじゃありませんとも、ふんす!
「今のお前、何だか本当にあほぅな顔してるな」
「ひどいです!」
うぅ、なんたる雑な扱い。
……まぁ雑な扱いは最初からでしたけどね。
って、馴れちゃいけませんね、はい。
でも嫌いじゃありません、この扱い!
「おぅ、何だこの寒気は」
「さぁ寒いですか? 気のせいじゃ無いですかね」
「気のせいかなぁ? 風邪引いた時とは違う悪寒を感じたんだが……まぁいいか。とりあえず、これからバドハーのじじぃに会いに行ってくる」
何故かの深いため息。
「どうしたんですか、そのため息?」
「どうしたもこうしたもあるか。変な悪寒がするってのに、一番クソ面倒くさいじじぃに出張取りやめの報告に行くんだぞ」
「あ、あぁ、そう言えば夜なべまでさせてあの大国生正教の見習い修道士みたいな衣装を作らせてました――どうしたましたか?」
私の言葉にポカンとした顔をする。
本当にどうしたというのだろうか?
こんなに隙だらけな姿を見せるのは珍しい。
「今更疑ってる訳じゃ無いんだが、何てか本当の意味で理解させられた気分だ」
「えっと……よく、意味が」
「気にすんなただの独り言さ」
「そ、そうですか」
「取り敢えずじじぃは今頃寝ているだろうが叩き起こすか」
「超が幾つも付くご高齢者ですから、あまり無茶なやり方はやめてあげてくださいね」
「善処する」
善処する気がかけらも感じられない返答。
「あ、そうだ」
「どうしましたか?」
「お前は部屋に戻れ」
「バドハー様への報告は私からもした方が良いと思うのですが」
「あのじじぃに伝えても騒がしくなるか明後日の方向ではしゃぐだけだ」
酷い言い方だが、否定する気も起きないのがバドハー様クォリティなんでしょうね。
この前書きと後書きをどうしたら良いのか分からなくなって、更新が二日ほど止まりました。
……あ、更新遅いのは何時ものことでしたね(爆)
次回は陛下視点です。






