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終わりゆく世界に紡がれる魔導と剣の物語  作者: 夏目 空桜
第二部 第四章 降り止まぬ雨
214/266

アルフォンス、その心

ほきゃ-><

ついに連続更新日数途切れた!!

けど、オイラまだ寝てないから、今日は続いている!!

 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………たぶん、空っぽだった。

 思い出そうとしても、ろくに思い出せやしない。

 遠くで叫んでる女や、ため息ばかりつく女の姿は何となくだけど覚えている。

 何もかもが、何となく。

 何となくだけど忘れることも出来ずに覚えている。



「ひっしょに、いっても……いひの?」

「ああ、君が嫌じゃ無ければ一緒に行こう。母さん、いいよね?」

「ダメって言っても、貴方ママの言う事聞かないじゃない」

「ごめん、譲れないと思ったことは貫けって母さんから教えられて育ったからこれは譲らない」

「……私の影響だったか。じゃあしょうがないわね。その代わり、貴方が面倒見るって覚悟を決めたんだから、貴方が責任持って育てること! 良いわね」

「わかった」

「あと、母さんじゃ無くてママって呼ぶ」

「それは断る」

「けんもほろろとはこのことじゃのぅ。息子ちゃん(アルくん)のお願いは聞いたのに、ママのお願いは聞いてくれない……そんなところはアイツそっくりね、チッ」

「舌打ちすんなや」

「クソが……」

「小声でクソとか言わない。情操教育に悪いだろ」

「うぅ……余計なところばかりアイツに似て頭の回転が早いことで」


 ……おかしな親子だと思った。

 でも、その姿は羨ましくもあり、ただただ眩しかった。


「そういや、お前名前は?」

「なはへ? ……ゴミ」

「……それは名前じゃない。それにお前はゴミじゃ無い」

「……グズ」

「それも違う! もしかして、名前無いのか?」

「…………フォ、フォンツァ……」

「……呼ばれたく無さそうだな」

「……うん」

「少し、ボクと似ているな」

「にへる?」

「ああ、。ま、ボクの場合呼ばれたくても呼ばれられない事情があるけどな」

「じ、しょう?」

「ああ、事情だ。ボクの本当の名前はアルフレッドって言うんだ。アルフレッドJrとかアルフレッド二世とか呼ばれるはずだったんだけど、ちょっと面倒臭い理由があってな。今はアルフレートって名乗ってる」

「あう、ふれーと」

「ああ、アルフレートだ……そうだ、せっかく兄弟になったんだ。もし良かったら、ボクにお前の名前を付けさせてくれないか? 母さんもいいだろ?」

「え、ママ、実は考えてた名前あるんだけど」

「却下」

「なにゆえ!?」

「どうせ、飛影とか五條とかカカロットとか、どっかから怒られそうな名前を付ける気だろ」

「ぎく」

「はぁ……」

「ため息つくなぁ! じゃあママより良い名前思い付いてるのかぁ!」

「ん……ボクの弟だ。兄弟って分かる名前にしたい。そうだなぁアルドノーバとか」

「却下」

「何故だ」

「伝説的なラノベの登場人物にいたもん」

「……そうか。じゃあ、アルフォンス」

「それも却下」

「何でだよ」

「その名前は錬金術兄弟の名前が……」

「うるさい! 引っかき回すな!」

「最初に言ったの息子ちゃん(アルくん)だもん! ママ悪くないもん!」

「母さんは直球過ぎるんだよ」

「うみゅぅ……」

「それに、この名はコイツ向きだ」

「そうなの?」

「ああ、古代精霊語エンシェント・アールヴで【高貴なる祝福】って意味があるんだ」

「えんしぇんと・あーるう゛?」

「うん、母さんは少し黙ってようか」

「はい、ママ沈黙します」

「名は体を表すとかって言葉があるんだろ? コイツは今まで必要の無い苦労をしてきたんだ。だったらこれからは誰よりも幸せにならなきゃならない。それが苦労に対する等価交換ってものだろ」

「等価交換言うなし」

「やかましい。とにも、コイツは幸せになる義務がある。だったら、人に名を呼ばれる度に、お前は誰よりもは祝福されているんだって魂に刻まれるほど呼ばれ続けた方が良いじゃん」

「あのねあのね、ママの生まれ故郷にね、言霊って言葉があるの」

「言霊? ああ、言葉に宿る魔力みたいなものだったっけ?」

「むぅ、息子ちゃん(アルくん)が頭良すぎて、ママ何も教えてあげられない」

「子供に知識でマウント取ろうとするなよ」

「違うもん! ただね、ママもアルフォンス? には幸せになってもらいたいんだよ。言霊ってね、呪いでもあるけど祝福でもあるの」

「うん、そうだね」

「言葉にして伝えないと人の気持ちなんて1/3も伝わらないんだよ」

「ちょっとアウト気味」

「うーさい。だからねだからね、ママね、息子ちゃん(アルくん)がこの子に幸せになって欲しいと思うように、ママもこの子にいっぱいの幸せに包まれた欲しいって思うんだよ」


 それは、まるで自分には無縁のように聞こえて……

 ただ、初めて知った幸せな時間だったのを……俺は忘れることは無いだろう。

アルフォンスサイドは、正体明かすまで書かないと決めてたので、やっと投稿出来ました。

ええ、やっとです。

彼の中のチグハグ差を少しずつでも穴埋め出来たら……

って思ってます!!

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