8、この世の中狂ってる!
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さあ、いきなり思春期に大声を上げて憤り狂っているような題名で始まりました、今回の内容なのですが。
「この世の中狂っている!」
と感じるのは、これは正常な感覚でして、こんなの今の時代に始まったことではなく、過去の歴史的な物事を鑑みてもそういう意見はどこかしら絶対に表れていたのだと思う次第です。
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僕自身は、左巻きの集団が好きではなく、かと言って右曲がりすぎる考え方も思考を鈍らせるからそれだけにもならないでいたいスタンスで、とにかく頭の中は常時フニャコフニャ夫にしているのが性に合っている感じがするんですけど、
そんな話は置いといて。
今回は、
「この世の中狂っている!」
という題材をネタにするのには、どういう分類があるかを大まかに考えてみたいと思います。
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僕の考え方としては、本当に大きく分けて二つの道に逸れると思うんですよ。
1、『根本的な発信地点が狂気に満ちた考え方である』
2、『当初に構築したシステムとは相矛盾している』
というふうに。
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一つ目の、
1、『根本的な発信地点が狂気に満ちた考え方である』
というのは、言わば最初っから頓珍漢な道理で物事をやっちまった的なもの。
まあ、このサイトに載せている拙作で喩えるのなら、
『お~い、MADぐんしょ~』
という、ずいぶん前にノリで書いた物語っぽいものがあるのですが、
その中に登場する主人公〝マッド軍曹〟こと松戸群荘という狂気に満ちた博士は、自分の突出した才能が世間に認められないことを逆恨みして、
『この世の中の人々の記憶をすべて消去してやるんだから!』
というような野望を持つんですね。
その野望を実現させようとする内容が、
『茗荷を世界中に生やし、それを常食にさせることで世界中の人々の記憶を消去する』
という、とんでもなくとち狂った戦いをやってみた的なもの。
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ここで話は逸れますが、
なんで茗荷で記憶を消去できるのか、は大まかに記しますが、詳しく知りたい方は御自分で調べてみてください。
有名な落語や小話の一説に『みょうが宿』というのがございます。
その内容というのが、茗荷というものは大変おいしいものなので、あまり食べ過ぎると物忘れがひどくなる、ということから小さな騒動を起こすというものであります。
どちらが先に生まれた逸話かは存じ上げませんが、確かお釈迦さんのお弟子さんにとても物忘れがひどい暗愚な方がいらっしゃって、その方は後に立派なお弟子さんになったのですが、割りあい早々と亡くなられ、その方のお墓のそばから茗荷がたくさん生えてきたことから、
『茗荷=物忘れ』
の隠喩が出来たとかなんとか。
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それは置いといて。
そういう、どっか馬鹿馬鹿しくて憎めない世界征服を目指したという発想が、根本的に狂っているというということ。
つまり『分かりやすいネタ』なので、大衆受けしやすかったり、若年層向けにし易かったりするのが、
1、『根本的な発信地点が狂気に満ちた考え方である』
という方。
でも、なんだか最近のカルト臭い集団はそれを平気でやりますよね?
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そして二番目の、
2、『当初に構築したシステムとは相矛盾している』
というのは、
うーん、つまり分かりやすく言うと。
僕は先日、ひどい流行風邪をうつされて大変な目に遭ったんですが。
そのとき、僕は前々から医療機関の予約を二件入れていたんですね。
だけど、『風邪をひいたから、医療機関の予約を取り消した』のですよ。
まあ、一件目は歯医者なので仕方ないとしても、二件目は毎月定期的に診てもらっている総合病院なのですが。
この総合医療機関は、紹介、予約なしには掛かれないことを前提にしていまして、しかも以前に風邪をひいたまま行ったら、
「あんまり病院に菌をまかないでくださいね」
とか、洒落にならない冗談を平気な顔をして言う始末。
そんときに過ぎった言葉が、
「ここは病院、アンタ医者?」
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社会システムも飽和状態を迎えると、得てしてこういう訳の分からない矛盾を抱えてしまうもんなんです。
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まあ、こういうネタはどちらかというと小ネタで一蹴されてしまいがちなのですが、ある意味相当な社会問題を含んでいるわけです。
しかしながら、物語の『ネタ』としてのインパクトに欠けるために、なかなか風呂敷を広げられない。
そう、1と2の分かれ道には、そういう意味合いがあるわけなんですよ。
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しかしアレですね。
「この世の中狂ってる!」
という題材をたくさんの人に募集したら、面白いエピソードが見られるかもしれませんね。
これを読んでいる方で、そういうのあったら感想欄でもいいから欲しいなあ。